2023/03/26 ながらへよ むかし信州のつづきで。 逆運の伯父が信濃の榲桲(マルメロ)をどさりとおくり來つ ながらへよ (塚本邦雄:詩魂玲瓏)老衰はなはだしく、榲桲をマラルメと読んでしまい漢字変換ができませんでした。(涙)もっともマルメロと打ち込んでもやっぱり漢字変換できなかったので、IMEも老人ボケと同レベルと確認しました。
2023/03/25 尾羽打ちからし あちらもこちらもサクラの話。ことしは河津桜を一度撮っただけなので、10年以上前の信州駒ケ根の一枚で飢えをしのぎます。河津桜の残りものも。はずかしいから小っちゃく。 春服(しゆんぷく)をあつらへに行かう 霧雨を尾羽うち枯らしたる四十雀(しじふから) (塚本邦雄:波瀾)
2023/03/24 ねずみドロップ 三歩のつづきを。m.zuiko 20mm 1.4pithecantroupusには縁がないけど、それゆえに強く憧れているものについて、備忘のため引用します。 品位はその本質からして・・・「他者」と向き合うときの作法・・・他者に向き合う作法とは、一言で言えば、「敬意を示すこと」である。・・・ 敬とは距離を取ることである。熱いフライパンをつかむときに「なべつかみ」を用いるのと変わらない。世の中には「鬼神」に類するものがいる。うかつに手で触れると失命するかも知れないものがあまた存在する。それに対する畏怖の現れが「敬」である。 ・・・「すべては等しく主観的幻想にすぎない」という命題に致命的に欠けているのは他者の他者性に対するこの畏怖の思いである。(『學鐙』2023年春号 内田樹「品が良いとは悪いとは」)下品でも品がある存在はありえるんだ!品のかわりに貧で、ひと月遅れですが、 貧寒のいささかゆるぶ涅槃會と先づ購ふ白きねずみドロップ (塚本邦雄:水銀傳説)