ヒゲの実

上高地にもどって。

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雑誌サライのWebにあった2018年の記事「箱石シツイさん(理容師・101歳)「人生は根気と努力です。必要としてくれる人がいる限り、私は床屋を続けたい」を読んでいたら、日本刀のことが書いてありました。

(理容師の修行に)軽い気持ちで東京へ出たんです。それが16歳のときで、満州事変の頃です
 店は浅草の吾妻橋の近くで、お弟子さんも3人いて、みんな14歳くらい。私より若いんですよ。皆さんまだ遊びたい盛りですからね、就業時間が終わると川べりに立つ夜店を覗きに行くんです。でも、私は少しでも早く皆さんに追いつこうと、3日に1回は誘いを断って、一所懸命に日本刀を研ぎました
 その頃は髭を日本刀で剃ったんです。西洋剃刀が普及するまでは、鞘のない刃がむき出しの鉄の刀で髭を剃りました。髭が濃い方なら一度剃ってから、次に皮膚を引っ張りながら逆剃りをして、肌をつるつるにしました。


小さいころに通った床屋さんのご主人は、イヨマンテの夜を歌った伊藤久男似。立派な刺青の持ち主で以前渡り職人だったというウワサを聞きました。日本刀が似合いそうな美丈夫でした。

 われの生と彼の死の間五、六歩に蛇の髭の實のラピスラズリ   (塚本邦雄:詩歌變)

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