その日をていか

のこりものだけど、標準レンズで撮った思い入れのある写真を一枚だけです。

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s.nokton 29mm 0.80
きのう「紅旗征戎わがことに非ず」を引用したので、弦書房という出版社のサイトの「昭和の子」というコラムの一節から、

「紅旗征戎わがことに非ず」とおもえど、昨年は〝戦後民主主義〟世代のわが身が傷つけられたように思われ、ことのほか腹ふくるること多き年でありました。

と、コラム著者の今年(2016年)の賀状の書きだしから始まり、かの言葉が入っている堀田善衛の『定家明月記私抄』の読後感にうつり、最後は、

 堀田と同世代の土山秀夫(元長崎大学学長、世界平和アピール七人委員会委員)の賀状には「この4月で91になります。体力の続く限り、安保法制の廃止を目指して頑張るつもりです。それが戦争体験者の務めでしょうから」とあった。
「紅旗征戎わがことに非ず」と思えども、徹しきれぬわたしは、沈香も焚かずデモにも行かず、今年もあれこれ思い悩む年になりそうである。


と結んでいました。
塚本邦雄や吉本隆明、鶴見俊輔など戦争に青春を費やされた人たちのことが気になるのです。かれらは父と同世代です。

 敢へて生きば強ひて歌はむ敗戰のその日を定家葛(ていかかづら)の花を   (塚本邦雄:汨羅變)

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