かたすみにうなだれて

塚本邦雄
霜月いたる殊にこころのかたすみにうなだれて柑子食ふ次郎冠者   (詩歌變)
ほととぎす咲くやそのかみ潔癖の母癇癪の父にまみえし   (閑雅空間)
(塚本邦雄の短歌は写真と無関係です。塚本邦雄を尊敬していますが、引用した歌はブログの護符かお守りのつもりです。)

京都御所。
01LR6-_E035676-2.jpg
SUMMILUX 15mm F1.7
02LR6-_E035701-2.jpg
SUMMILUX 15mm F1.7
LR6-_E035728-2.jpg
SUMMILUX 15mm F1.7
03LR6-_E035712-2.jpg
KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
04LR6-_E035749-2.jpg
SUMMILUX 15mm F1.7

 歌人の坂井修一は「霜月いたる殊に・・・」の歌を解説して、
  『・・・次郎冠者は、なにか失敗をして主(あるじ)に叱られた、その直後なのだろうか。・・・(中楽)・・・柑子を食う動作も、よけいにしおしおとして惨めなのである。還暦を過ぎた塚本が、このような弱々しいキャラクタをもって語らなければならない「こころのかたすみ」とは、いったいどのようなものなのだろうか。・・・』
と書いています。
 次郎冠者はきっとあの芸をするサルの名前だと感じるのです。シュンとしてミカンの皮をむいているサルの姿が脳裏に浮かんできてしかたがないのです。