ふとさびし

塚本邦雄
遠緣(とほえん)をかぞへつつふとさびしや鳴滝に伯母の戀人がゐる   (不變律)

きょうは滋賀県菅浦へ行きました。サクラが続くので、違う写真で。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOKTON 25mm F0.95
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

塚本邦雄の歌は季節が合わないと思いつつ、「鳴滝」がかげろう日記のそれかなと想像して、藤原道綱母が家を出てしまう原因になった夫の不実(?)が1月から6月までのことなら、今日つかってもいいかなと。

コメント

Re: タイトルなし

carmencさんの博識には脱帽です。
ユリイカ、現代詩手帖、なつかしい言葉。
川崎洋の”はねが濡れるよ白鳥”とか会田綱雄「伝説」とか吉岡実とか。

かげろう日記で鳴滝に引きこもるのは道綱母ですが、塚本の歌では伯母の恋人なので、伯母を道綱母になぞらえているのではなさそうだと思います。
「さびしい」のが歌の作者自身だとすると、鳴滝にいる恋人が塚本自身かもしれません。
遠縁は伯母とか恋人ではなく縁が遠のく意味を含んでいると読むと、わたしは伯母が恋しいと讀めそうな気がするのです。
「私の恋人だった伯母が最近つめたくなって、あのかげろう日記の主人公と同様、鳴滝にこもるほどさびしい」
と。

誰か住んでいるの?と聞きたくなる何気ない普通の住宅の光景がいいです〜
そんな家々の庭に咲く草花に慰められますね。
ここにも春が!
そう言えば元婚家には滋賀商人の血の繋がりがありました。

鳴滝に伯母の恋人がいる…
伯母の恋人ってことは独身の伯母なのか既婚者の伯母の不倫相手なのか
鳴滝に来てそれを思い出すというとは甥として心を痛めている?
伯母に憧れていた?不倫する大人への嫌悪感?
ふと寂しいのだから伯母に憧れていたと考えるのも面白い
勝手にあれこれ考えました。
ところでさっき知ったのですが碧川瞬って名前どこかで見たような…
全く思い違いかもしれませんが
よく見ていた現代詩手帖とかユリイカ、詩と思想とか、そのどれかに載ってたなんてことなのかなあ
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