2020/09/30
かすかなる毒
pithecantroupusは変人でへそ曲がりでアマノジャクですが、アブノーマルではありませんよ。証明するために、きょうはヒガンバナを真面目に。

olympus pen-f 50mm
あっ、これでは花が分かりませんね。
ちゃんと、ヒガンバナを撮りに行ったことが分かる写真を一枚。

olympus pen-f 60mm macro 二重露出
『なぜ、植物図鑑か』(中平卓馬)の冒頭に、本を書く契機になった中平への批評(吉川知生「中平卓馬に向けて」『美術手帖』一九七二年八-九月合併号、投書欄)が引用されています。その引用文の一節、
・・・今、あなた(中平)は自らの思考の基点に反して、自らの写真に毒された意味づけを、毒された言葉によって成そうとしている。何かが喪われていくときに感ずる哀愁に似た感慨は、微妙に美しくもあるが、何とも悲しいことに違いあるまい。(後略)
と書いてあるのですが、「自らの写真の基点に反して、自らの思考に毒された意味づけを、毒された言葉によって成そうとして」と言ったほうが当たっているように感じます。他山の石です。
秋風のかすかなる毒くちびるにあり今日一日歌はずにすまば (塚本邦雄:不變律)