七月尽

昼からかみなりが鳴って青空になり、つゆ明けが近いそうですが、一気に暑くなりました。
雨の時は”うっとうしい”、晴れれば”暑い”と、勝手な言い草を許してくれるのはお天道様ぐらい。

プチ家出の記憶なお。

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 戰死者ばかり革命の死者一人も無し 七月、艾色(もぐさいろ)の墓群   (塚本邦雄:日本人靈歌)

七月のある日

季節感のある写真を無理矢理さがしてきて、ペタッ。

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わが家は雑草だらけですが、こういうゆかしい気持ちには惹かれます。
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さいごに、季節感はありませんが、チャレンジ精神を自画自賛して。
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作家・星野智幸『「コロナ禍読書日記」 人を決めつけずに社会を作る』は、4人の作家の作に触れているのですが、そこから一部を引用します。

 雨宮処凛の対談集『この国の不寛容の果てに』が強く批判するのは、生きている価値のある人間かどうかを、効率と生産性という言葉で線引きする社会である。(略)
 感染拡大を防ぐために人との距離は開くばかりだが、それは「人を見たらウイルスだと思え」という不信にもつながり、巨大な排除に発展しかねない。(略)当事者研究とオープンダイアローグという活動は、コロナ後の社会を作る鍵となるだろう。その真髄(しんずい)は、「人を決めつけない」という姿勢にある。相手を理解しきることは不可能なのだから、ある程度は努力しても、それ以上はわからないものとして受け入れる。ときには距離を取る。自分の基準を押しつけないし、相手からも押しつけられない。

距離感覚って難しい。ひきこもりのpithecantroupusにとっては特に。


 われら遅遅と神より離(さか)る七月のある日馬陸(やすで)の足かがやくも   (塚本邦雄:水銀傳説)

反省会

老化現象は自己抑制をこわしていくようです。
反省したばかりなのに、きのう、またやってしまいました。
R指定にならないように、気をつけようっと。

といいつつ、「何撮ってるの」です。
自分でも分かりません。

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季節外れですが、「反省」の歌で、
 水仙蒼きつぼみつらねて剣道部反省会のしじまおそろし   (塚本邦雄:歌人)

弘田三枝子が亡くなったとニュースで知りました。山本寛斎の訃報よりもpithecantroupusの心にひびきました。
若かった、いえ、幼かったころの記憶と結びついているからです。ヴァケーションの歌詞は英語の試験で役に立ちました。

ひっ死はひん死

歳をとっても「上」が好きです。俗物だなあ。
あとはきのうの「可愛いもの」系つながりで。

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クマですが、
 幼稚園塗繪の時閒百人が必死に瀕死のライオンを塗る   (塚本邦雄:魔王)


先日たのんだ1円の古本がとどきました。「夜のミッキーマウス」。
届いた記念にpithecantroupusが好きな、不道徳な、不謹慎な、エッチなひとつ引用します。

 鍵を探している爺さんは
 それがポケットにあるのに気づかない
 田舎道のど真ん中の扉を開ければ
 星空のはしっこに出られるのに

 昨夜は嫁にこっぴどく拒まれた
 いくつになっても乳房が恋しいので
 爺さんはすべてのあかんぼに嫉妬する
 (以下略)

こんなのを引用すると今日の記事の一行目も意味が違ってくるようで、勝手に恥ずかしくなってきます。(笑)

いわばあたらし

行き詰りつつあります。きょうの写真も、先日のプチ家出の最初のころに撮った写真で、不満ありですが可愛いから許すということで。

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 繪の空は金色(こんじき)に昏れ靑春といはばあたらしき死のかさなり   (塚本邦雄:靑帝集)

しかもなほ雨

きのうは放送禁止用語をうかうかと書いて、公序良俗を乱し、pithecantroupusの道徳性に疑問符がついてしまいました。
(きのうの記事に拍手をしていただいた皆様も同罪であります。(笑))
きょうは規律正しい写真で。

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以前の記事で引用したアンドレ・コント=スポンヴィルの言葉、『全体主義国家のなかでコロナウイルスから救われ、そしてその全体主義国家を子どもたちに遺贈するよりは、自由のある国で罹患するほうがまし』が、しきりに思い出される今日この頃です。

その元記事の終わりの方で、彼はこう言ってます。

 とにかくコロナウイルスに打ちかつ手段を勝ちとりましょう。だからといってコロナウイルス以外のすべてを忘れ去ってよいというわけではありません。手洗いはもちろん大事ですが、それは叡智の代わりにはなりません。自宅から出ないのも有効ですが、そうしたからといって適切な距離をとって考え、わずかなりとも明晰さを保ち、(敢えてこう言ってよければ)わずかなりともユーモアをもち続けることは必要でしょう。


全体主義つながりで、ヒトラー(「ひとら」)の歌を、
 しかもなほ雨、ひとらみな十字架をうつしづかなる釘音きけり   (塚本邦雄:水葬物語)

上意により

ソテツの花とむかし商店です。
コロナなのにうろうろと歩いて、棒にあたっていなければいいのですが、被写体には当たりました。

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あるく犬なので、
 獵犬百合若姦通罪發覺 今上(きんじやう)の上意によりて宮刑に處す   (塚本邦雄:詩魂玲瓏)

雑誌クロワッサンを借りてきて読んでいたら谷川俊太郎がでてきたので、検索してpithecantroupusが好きそうな『なんでもおまんこ』という詩が入った文庫本を1円で注文しました。歳をとっても好きだなあ。

ながい雨季

きのうは一度アップした写真の出来が不満だったので、あとから入れ替えました。きょうはそんなことがないように。
プチ家出してご近所の駅付近をブラついただけですが、またいつかと思うだけでしばらく頑張れそうです。

 永いながい雨季過ぎ巨(おほ)き向日葵にコスモポリタンの舌ひるがへる   (塚本邦雄:水葬物語)

ひまわり畑にも行ってみたいけど。
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ポスターが目にとまったので。
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医師の嘱託殺人のニュースを聞きながら、この記事(占部まり「高瀬舟考」) を思い出しました。
占部まりは、コロナ禍で再評価されている(と思う)宇沢弘文の娘さんだそうです。記事の最後のほうにこうあります。

 言葉を尽くして対話をしていく段階を超えると、「言葉にはできない」「しなくても良い」――そう思える時が訪れることがある

ニュースなった二人の医者が言葉を尽くしていたとは思えないのです。

しがみつくうつせみ

プチ家出成功です。わずかな時間で、調子を取り戻したころには終わってしまいましたが。

小さくて「何?」と言われそうですが、pithecantroupusはこわがりなので、ここまでです。(笑)

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ビニール傘ではだめですか。
 空蟬のうちに香もなきかなしみの充つるを天にむけし繪ひがさ   (塚本邦雄:感幻樂)

ひとつ陰険に

きのうの写真の舞台を過去の時間から。

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幽霊に心が惹かれるのは心が弱っているからだと思うのですが、いまさら何かできるわけでもなさそうです。
一昨日に引用した記事は何度読んでも心に残ります。

ここで森本は、宗教団体の中心にいるものだけでなく周辺の一般信者が日常的に関わる「手当をする」人の存在が、日本では圧倒的に少ない、民間のセーフティ・ネットがいっそう薄くて頼りなくなったと指摘したうえで、

おそらく、戦後の日本が経済至上主義と自己責任論でがむしゃらに成長してきたことと無関係ではないでしょう。教育も医療も福祉も、効率だけを指標にして無駄を削ぎ落としてきた。そういう政策は、人間が世界を合理的に設計しコントロールできると考える、時代遅れの知性の産物です。パンデミックや原発事故、経済不況は、自然も人間も社会も想定外のリスクを内包した不条理な現実であることを思い起こさせてくれます。

と批判します。pithecantroupusは自分の過去を思います。幽霊を見ているように。

 われの戰後の伴侶のひとつ陰險に内部にしづくする洋傘(かうもり)も   (塚本邦雄:装飾樂句)

記憶もなければ何もない

暑さにぐったりなのに、午前午後と野暮用でした。
合間の時間つぶしに、村上春樹の短編「ハナレイ・ベイ」を読みました。
ここを読んで初めて知った短編ですが、面白かったです。

野暮用に疲れて大昔から一枚だけです。
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リンク先は内田樹の寄稿で、次の文に惹かれました。

三島由紀夫の『豊饒の海』の最後の場面で、門跡に松枝清顕の記憶を否定された本田繁邦は「記憶もなければ何もないところへ、自分は来てしまった」という痛ましい覚醒をする。「憾みを遺した幽霊」はどれほど恨みがましい現れ方をしても、少なくとも生き残った人間の「私は生きている」という自覚だけは保証してくれる。でも、「憾みを遺さない幽霊」は生き残った人間に何も残さない。生きている自覚さえ与えてくれない。
『ハナレイ・ベイ』はその都会的で軽妙な外見とはうらはらに、とても残酷な、幽霊についての物語である。

まったくの季節外れですが「幽霊」なので、
 若狭の實家より應(いら)へなしかぎろひの幽霊を飼ひはじめたるか   (塚本邦雄:不變律)

記憶の嘘

こっそりカメラを持って散歩に出ようとしましたが、脱出に失敗!
庭の雑草刈にヘトヘトです。

きのうの「階段」つながりで、これも大昔の尾道の写真と思いましたが、肝心の階段がちっとも写っていません。あの頃はダメダメだったんだなあ。

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 嘘つきの聖母に會って賽銭をとりかへすべくカテドラアルへ   (塚本邦雄:水葬物語)

記憶が消えてしまうのにあこがれます。記憶が再構築されてしまうのを目の当たりにしていると、いっそ消えてくれと願わずにはおられません。神様にすがりたい気持ちが日々強まりますが、これは神への冒涜だということは分かっています。

神学者で牧師である森本あんり(国際基督教大学教授)が、パンデミックに関わっておこなったインタビューの一節を引用します。(民主社会の正統性が問われている

ひと昔前のお年寄りは、酔っ払うと必ず戦争中の話をしたものです。あれは、その人にとってそうとしか理解できない苦悩の現実があって、ストーリー仕立てで語っているのです。なかには思い違いや明らかな嘘が含まれているかもしれない。でも、本人は過去のストーリーを自分なりの解釈で語ることで、自らの人生を首尾一貫して理解したいのです。それは、自分の心の真実に最も近い「ディープ・ストーリー」です。そう語ることで自分を癒やし、アイデンティティの中核を何とか維持しようとしているわけです。

むろうはむのう

階段は好きです。
以前は、一歩一歩段を上げるのがいいなあと思っていましたが、
最近は、一歩一歩下へ降りるのがいいのです。

段がなければ転がり落ちるのを、階段が止めてくれていると感じます。

両城の階段をあげたので他にも階段を探して、きのうと同じように大昔の写真で。
室生寺です。デジタルを使い始めた頃の大昔です。

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階段ではありませんがオマケということで。

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 こころざしも千差萬別室生寺のしやくなげにさす紫紺の没日   (塚本邦雄:豹變)

「室生」という音は「無能」に似ているとしきりに感じるのは僻目でしょうか。
無能に相違ないと思っていても、心のすみで無能ではないはずだと思いあがっているのでしょう。
無能でないはずだと思いたい気持ちが歳と共に強くなってきます。

 無能無才にしてつながれる二筋のひとすじは詩といへど 蜉蝣(かげろふ)   (塚本邦雄:天變の書)

さゆるまでさびし

フィルムカメラの長い休止期間をぬけてデジタルで写真を再開し始めた15年ぐらい前の写真を、今更です。
京都の白沙村荘

はずかしい出来ですが、
初心にもどるとまた復活できるかもしれないと、切実に、
無神論者のpithecantroupusも老いて神様の裾にすがるようになりました。(汗)

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「白」つながりで、
 數學は肺冱ゆるまでさびしきを花鬩(せめ)ぐ白羣(びやくぐん)のあぢさゐ   (塚本邦雄:星餐図)

生きしわが上に

一昨日に「宇陀」に失礼なことをしでかしたので宇陀の写真でおわびをしているフリをして、実は写真がないので古いので誤魔化そうという下心です。(汗)

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このまえから時々読んでいる「ペコロスの母に会いに行く」の映画を撮ったという森崎東監督の訃報を聞きました。
それで、また本を開いて読んでます。
主人公は著者と母なのですが、すでに死んでしまった酒乱だった父のイメージが気になります。父の悲しみを知りたいと思いつづけています。
その父親と塚本邦雄に共通するものを感じるのです。わたしの父にも。

 勞働を忌みつつ生きしわが上に空梅雨の市電火花散らしつ   (塚本邦雄:綠色研究)

つける薬が欲し

また、やってしまいました。
きのう、
奈良県宇陀と書きたかったところを、「奈良市宇陀」と書いてしまいました。

ご指摘を受けるまで全く気がついていませんでした。
お下劣なことを書いて、いえいえ正直なことを書いていて、そのことばかり気にしていました。
やっぱりコロナが頭に来ているに違いありません!

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去年も雑草だらけの庭で、ひょろひょろと伸びてすくに倒れたグラジオラスを撮りましたが、
今年はさらに弱弱しくなって、それでも花をつけていたので、けなげなグラジオラスの記念写真です。


バカになりつつある自分を憐れんで、
 チョピンのピアノ協奏曲が聽きたしとつける藥のある莫迦娘   (塚本邦雄:約翰傅偽書)

まつさかり

またタイムトンネル(古い!)を通って10年前に。奈良市宇陀です。

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さいきん、カン違いというか、読みまちがい、見まちがいの類が増えたような気がします。
たとえば、きのうの「さかりすぎ」にしても、勢いの盛んな時期は過去になったという意味なのですが、愛の交換のやりすぎと読んでしまうのです。(汗)
自分で記述しながら、自分でカン違いするのでは末期的ですね。

単にpithecantroupusが助平なだけというなら、かえって安心ですが。
いえ、これもだめだあ。

 番犬主水(もんど)ディステンパーに身罷りて白牡丹昨日今日眞盛(まつさか)り   (塚本邦雄:詩魂玲瓏)

さかりすぎ

わが家には雑草しかない!

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「すぎな」の歌を、
 いつはりて壯年(さかり)すぎなむ海よりの月は射すわが耳の中まで   (塚本邦雄:星餐圖)

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はげ雨

ペコロスの母に会いに行く」(岡野雄一著)で「母」が「ハゲ雨のよう降るバイ」とつぶやく場面があって、半夏雨(はんげあめ)という言葉を初めて知りました。
ええ歳をして恥ずかしい!
まさに、いまふっている雨は半夏雨だなあと。

 半夏生(はんげしやう)の水はほのほのごとく滿ちわれに人ひとり宥せし恥   (塚本邦雄:感幻樂)

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olympus pen-f 135mm


ただいま熱心に読書中。
この本を知ったのはある記事を読んだからです。

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pithecantroupusはハゲていませんよ。(笑)
でも周りを見ると、ハゲてる人は賢かったり、尊敬出来たりする人ばかりです。
ピカッと光るのに少し憧れています。
”少し”だけです。少し。

ほほゑみ

日曜日はあちこちお休みなので、一息つける「安息日」。
朝から寝坊し、お昼のあとも一寝入り、心身共に弛緩です。頭はすでに弛緩してます。
よって、いつもの残りものの日。

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olympus pen-f 300mm reflex
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岡井隆が亡くなったそうです。
 絕海の孤島にあらば思ひ出でなむすなはち岡井隆のほほゑみ   (塚本邦雄:不變律)

われにさわるな

きのう撮った”雑木”の花がたった一日でズンと成長しています。おそろしや。
雑草が伸び放題のせいか、やたらと虫も多くなっているような気がします。虫は苦手なのに。

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olympus pen-f 135mm

ちょっと季節がずれていますが、
 秋篠月淸集巻頭の「春」の字にあゆみよりたる若き蟷螂(たうらう)   (塚本邦雄:黄金律)

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なんでカマキリっていうのは、ジロッってこっちをにらむんでしょうね。
虫が苦手で、図々しいけど心臓は弱いpithecantroupusは必死で撮りました。
きょうはその勇気だけで、自分で自分をほめておこう。(笑)

姉妹のごとし

雨で雑草が伸び放題です。すくすく育っています。
中には草というより雑木になってしまいそうなのもあるのですが、どうしたものかと眺めているだけです。
眺めている間にも、やっぱりスクスクです。

その「雑木」に花が咲いたのでパチリ。

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olympus e-m5mk3 60mm macro

四人姉妹。
 雨ふりだすその遠景に母と百日紅(さるすべり)立ち老ゆる姊妹のごとし   (塚本邦雄:感幻樂)

伊勢からの到来物の記念写真も。
「おかげ犬」は、以前書いた参宮犬(仁科邦男著、平凡社新書「犬の伊勢参り」にリンク)のことです。
江戸からとことこ歩いて伊勢参りをし、背中にお札を結わいつけてもらって、またとことこ江戸まで帰って行ったという犬さん達です。
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おかげ犬は伝説か迷信とおもっていましたが、聞いてみると、三重県でも南の方、伊勢周辺の人たちには常識だったようです。
pithecantroupusはどちらかというと北の方に住んでるからなあ。

呪文のように

両城もそろそろ終わらないと頭があっちへ行って戻らなくなりそうなので今日でおしまいということで。

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有名な言葉なのであちこちに引用されていると思うのですが、河北新報の河北春秋6月21日分から引用します。

・・・井上ひさしさんが呪文のように唱えた言葉がある。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」。多くの人に分かりやすく伝えようとする信念がにじむ・・・井上さんは続ける。「おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」。・・・

頭が弱ったpithecantroupusには、むずかしいこともやさしいこともふかいこともおもしろいこともまじめなことも、どれも手が届きません。
だからゆかいなことが少なくなってきたのかなあ。

「ペコロスの母に会いに行く」(西日本新聞社)が届きました。古本だからちょっと汚れて紙の角が丸くなっているけど、中身は大丈夫。読めば、弱った精神が元気になれるかも。呪文のように何度も読んでみようかな。

あのころ僕は

散歩写真が在庫なしになりましたので、また、『あのころ僕は若かった』写真ですが、
かえって老化現象が進んでしまうような気がしきりにしています。

とはいえ他に写真もないので、回想の両城、ふたたびです。
ふたたびどころかもう何度目だ、と指摘されそうですが、「三度」を越えれば何度でも同じですから。

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 文月音信不通の父のカンカン帽海賊版のジュネにかさねて    (塚本邦雄:感幻樂)


岡野雄一「ペコロスの母に会いに行く」の映画が見たいのですが、当分機会もなさそうなので、ほとんど送料という古本を注文しました。漫画だから恍惚の頭脳でも読めるかなと思って。

吉本隆明「フランシス子へ」の中で、吉本が「平均寿命もとっくに過ぎた」と言いつつ、

 ・・・年くったからボケてるとか、年くったからカンも鈍くなったって思ってると、お年寄りをまちがえるよってことは少しわかってきた気がするんですよ。
 じゃあ全部鈍いかっていうと、全然勘ちがいでね。
 あるところでは若いときには全然なかったことを考えているんだけど、それを言わないだけ。
 思ってるんだけど、やらないだけ。・・・・

というのを最大の共感を持って支持します。(笑)



ひるのともしびいろの

花は苦手科目ですが、ないとないで寂しいです。
と言ってもやっぱり苦手なので、華やかさとはほど遠い写真でした。

 人は希望を病みてふ 翦らば一莖のひるの燈火色(ともしびいろ)の萱草(くわんぞう)   (塚本邦雄:星餐圖)

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山の神の碑がありました。
集落の人たちに大事にされているようで、手入れが行き届いていました。
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ののち知らぬ

きのうのお散歩写真をもう少しだけ。
ちょっとだけだから、不出来も大目に見て、ということにして。

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olympus pen-f 42.5mm

 壯年は昨日(きぞ) 洪水ののち知らぬ蝶わがこころもて殺(あや)めたり   (塚本邦雄:蒼鬱境)

クモ

ノスタルジアの沼にはまっているうちに、カメラバッグに蜘蛛が住みついていました。
pithecantroupusは足のない動物が苦手ですが、足が多いのも苦手です。

すこしだけ反省してカメラを持って散歩してきました。
たった10枚撮った写真で2、3日食いつなごうとしみったれたことを考えて、とりあえず1枚だけです。

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 ユッカ咲く蜘蛛手(くもで)の街に陽はあまねかりし死後にもわが往きまよふ   (塚本邦雄:されど遊星)


pithecantroupusの住んでいるところは少し歩けば田園です。きょうは田の草取をしている人と何人か出合いましたが、二本足の動物も苦手なので、カメラを向けられませんでした。

傾けし一夏

進歩のあとが見られない、昨日撮ったかのような、ひとむかし前の写真です。
不出来の分、枚数を多めにして、「おまけ」してあります。お得です。(汗)

宇陀で。
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 傾けし一夏(いちげ)の愛の通り雨かつ愁ひつつ人をあやめき   (塚本邦雄:芒彩集)

かぐはしき文月

のこりものには福があると信じてます。
だから、いつも卵焼きは最後に食べました。
あっ、あれは好物を最後の楽しみしていただけでした。

のこりものの写真です。

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 沈黙のかぐはしきかな文月(ふづき)けふ処女がささぐる葛切の椀   (塚本邦雄:風雅)

識らざるを沽券とす

う~ん、昨日撮ったと言っても通じるような写真。
ということは、ここ10年間、まったく進化していないという証明のような写真です。
なぁ~んか、悲しいというか、何というか。でも、痴呆対策にはなっていそう。(笑)

 源氏識らざるを沽券とするまでに痴(し)れたり 鉛色の紫陽花   (塚本邦雄:約翰傅偽書)

奈良県宇陀で撮りました。
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例のコロナウイルス接触確認アプリのインストール率で岩手県がトップというニュースをネットで見ました。
pithecantroupusの住んでいる三重県は、東京都と並んで5位だそうです。
感染者がいないのに確認の意味がないのではないか、と思うのは非国民でしょうか。

あっ、ところで以前につい「ウィルス」と書いてしまいましたが、「ウイルス」なんですね。
ずっと気がついていませんでした。
恥ずかしい。

たまはらば恥

いいかげんにせいと言われても、厚顔無恥のpithecantroupusです。(汗)

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 たまはらば恥 壯年の肉冷えてみぐるみ脱ぎし朴の花あり   (塚本邦雄:靑き菊の主題)


オリンパスのオンラインショップへ行ったら、ポイントの期限が変更されているし、カメラやレンズなど軒並みにセールに出されていて、「ああ、末期的」と慨歎しきりです。
コーワみたいにボディは捨てて、プロミネント同様、ズイコーレンズだけでも残ってほしいなあ。