どこにでもありそうな

鎌掛村(失礼!)の残り物もこれまでです。
目の覚めるような景色があるわけでもなくどこにでもありそうな風景です。

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残飯ばかりではブログが腐ってしまうので、いつもの終活の”記念写真”を撮ってみました。フジカ GS645プロフェッショナルです。
蛇腹のプラウベルマキナ67を購入したのはあこがれのスーパーベッサII(1950 フォクトレンダー)の代替の意味もあったのですが、フジカ GS645も同様にパールIV(1958 小西六)の代替だったのかもしれません。

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olympus e-m5 m.zuiko 25mm

 たうがらし火の色の刻一人(いちにん)の不倫の刻ぞすみやかに過ぐ  (塚本邦雄)

眼に見えぬもの

鎌掛小学校にこの日は”アニメ・ファン”らしき二人連れが来ているだけで、昼間でしたが静かな空間でした。
ピントを合わせているとファインダーにだけ何かが見えるような気がして、運よく見えないものが写らないかなあと思いつつシャッターを切りました。老眼のせいではありませんよ。

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olympus pen-f ibelux 40mm
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olympus pen-f ibelux 40mm
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 眼に見えぬもの轢かれたる滑走路 花抱へたる老婆よぎりし  (塚本邦雄)

奇跡を期待しつつでもそんな事は起こらないだろうなあと思っていたらアイルランドに勝利。「奇跡」なんて思っていた失礼を大いに反省しました。
見えないものが写るのも奇跡だと思うのですが、写っていないものを感じる写真を撮るのだったらいつかは出来るのではないかと老人は夢を見るのです。

哲学的なローライ35

きのうスティーブン・ショアのローライ35に言及したので、息抜きがわりに”記念写真”です。

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olympus e-m5 m.zuiko 25mm

ローライ35の底面がいかにもメカニカルで、理詰めのデザインにドイツのにおいを感じます。
筐体が小さいにもかかわらず、部品は普通の大きさというところに”哲学”を見たように思うのです。
発売当時から評判の悪かったアクサリーシューの位置さえ”哲学”的には当然の帰結だと思うのです。

底面の印象とは正反対に軍艦部のすっきり感も大好きです。左手の巻き上げレバーという”変態”性は愛嬌です。

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olympus e-m5 m.zuiko 25mm

塚本邦雄で「カメラ」「キャメラ」の歌を見つけられなかったので、「カラカラ」でお茶を濁すことにしました。(汗)
 カラカラに男の肉の緋の透かし百合 熱湯に水ほとばしる  (塚本邦雄)
 銭湯の歌かな。

ローライ35の”ローライ”は、創業時につくった乾板とロールフィルム兼用だったハイドスコープ(1923年)が評判だったので、1925年にロールフィルム専用の”ハイドスコープ”という意味で”ローライドスコープ”をつくったときにはじまるそうです。(北野邦雄「ローライ物語」)

たとえばわれが青春の日に

鎌掛小学校です。のこりものですが結構気に入っているので。

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olympus pen-f ibelux 40mm
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olympus pen-f ibelux 40mm

スティーブン・ショアという写真家が好きです。かれがローライ35で撮った写真はわたしのあこがれです。いつかあんな写真を撮りたいなあ、と思っています。夢の中でもいいから撮れないかなあ。

 秋の曇り日たとへばわれが靑春の日にかぶせたる齒牙(しが)のしろがね  (塚本邦雄)

わが目には見ゆる

きのうの柿つながりできょうは栗。
と、ヒガンバナの下で健気に咲いている小さなツユクサ。ススキにもすこし助けてもらって。

 言葉わが目には見ゆるを一束のつきくさしをれたるのちも紺  (塚本邦雄)

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olympus e-m5mk2 135mm


ヒガンバナを撮りに行ったはずですがアマノジャクなのですみません。

食い気優先

「瞳認識」は最新カメラに流行のようですが、人物が苦手のpithecantroupusには猫に小判です。
pithecantroupusは食物に貪欲なので、「食い物認識」のAIを載せてほしいです。
ヒガンバナが咲いていてもカキのほうにピントを合わせてしまいます。(笑)

 曼珠沙華のきりきりと咲く野に立てば身の底に湧く飢ゑもくれなゐ  (塚本邦雄)

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olympus e-m5mk2 135mm

あすは酔狂

鎌掛(かいがけ)は、近江商人の村五個荘と東海道鈴鹿峠近江側の宿場土山を結ぶ「御代参街道」の宿場で、伊勢神宮と多賀大社をお詣りする人の近江側の道だったそうです。
友人の知識の受け売りです。

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olympus pen-f ibelux 40mm
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olympus pen-f ibelux 40mm

最近流行の歴史遺産、考古学的遺物が残っているわけではないのですが、営々と人々が暮らしているというだけで十分魅力を感じました。

きょうは火曜日です。塚本邦雄もそれにちなんで、
 水曜醉狂木曜默否權行使金曜禁忌土曜貪欲  (塚本邦雄)

きょうもウソつきpithecantroupus

目がかすんでいるわけではありません。ファッションです。(またウソつき!)

 曼珠沙華わが來し方に咲き退(すさ)りすぐそこのくらやみに敗戦忌  (塚本邦雄)

塚本邦雄はヒガンバナに戦争がからむ歌がいくつかあって、彼の頭の中の花のイメージを想像してしまいます。
痛みを伴うようなイメージを思うのです。

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olympus pen-f tokina 300mm reflex
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olympus pen-f tokina 300mm reflex
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olympus pen-f tokina 300mm reflex

糸井重里の「ほぼ日刊イトイ新聞」をときどき見るのですが、『今日の言いまつがい』というコーナーに「ドンマイ」を「どーんとまいろう」の略だと思っていたおばあちゃんの話がありました。
あははははと心で笑ったあとで、
わたしも子供から「Don't mind」の略だと教えてもらったのだったと思い出しました。
教えてもらうまでは、「どーんとまいろう」と思っていたような気がしてきました。

われらはじめに

ヒガンバナです。
ピンボケです。
いいえ、老人ボケではありませんpithecantroupusのスタイルです。(大ウソ!)

 曼珠沙華われらはじめに視しものは言葉、こころを離(か)れなむことば  (塚本邦雄)

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olympus pen-f tokina 300mm reflex
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olympus pen-f tokina 300mm reflex


ことしも「風の盆カレンダー 2020」をいただきました。10年以上も前の縁をまだつないでいただいています。

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龜鳴

またへそ曲がりは、ヒガンバナの”よそ見”写真です。

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olympus pen-f tokina 300mm reflex
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olympus pen-f tokina 300mm reflex
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olympus pen-f tokina 300mm reflex


先日にオリンパス・トリップの写真の背景に湯浅敬写真集「能登線憧景」(亀鳴屋)を使いましたが、ほんとうは『龜鳴屋』です。
漢字が難しいので「亀」でごまかしました。龜鳴屋のホームページには次のように自己紹介されています。

 ちょうど二十世紀が終わる年、人生、にっちもさっちも行かなくなって、すがるように、一人こそこそ本づくりをはじめた零細自営の版元、かめなくやです。
 時流におきやられ、世間から忘れられた作家でも、掬すべき作ありと思えば一冊の本に仕立て、この世にその痕跡をとどめるのが、零細版元の本領。
 無名、世評、関係なし。野垂れ死にあり、消息不明あり、ただただわが趣味嗜好のフルイにのこった作家、作品を並び立てたのが龜鳴屋本。
 わが趣味嗜好を越えて、他所では出しそうにないけれど、これは本にする値があると踏んだラインナップが龜鳴屋一般本。
まあ、別にどっちがどっちでもいいのですが、それにしても売れなさそうな本ばかり。どこまで行き着けるのやら、末路哀れは覚悟の前。のろい亀の歩みで、鳴き声をあげつづけていきたいと思いますので、どうかご贔屓、お引き立てのほど。


今回使った本の表紙と奥付もちょっと工夫されています。検印紙の切符切のデザインもうれしいです。
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世の秋思う

ヒガンバナを撮りに行ったので”記念写真”もあげますが、他の皆さんのブログに上がっている花を見て気が萎え、モノクロームでごまかすことにしました。(汗)

「初物はピントが甘くても命を75日延ばす」というので、どれもこれもピントが甘くてもOKです。(ウソ!)
ホントは、老眼が進んだのと手が震えているせいです。(涙)

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olympus pen-f tokina 300mm reflex
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olympus pen-f tokina 300mm reflex

色気もほしくなったので、一枚目のカラー・バリエーションも。

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olympus pen-f tokina 300mm reflex

大甘の一枚も。

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olympus pen-f tokina 300mm reflex

 曼珠沙華はるかに神をみつめたる中世の秋きみも思ふや  (塚本邦雄)

蕎麦の花

ヒガンバナを撮りにゆく友人に連いていったのですが、写真は『ソバ』です。
三重県の北のほうの員弁(いなべ)は、ヒガンバナが早く咲くと友人は言います。
たしかに今年はじめてのヒガンバナを見ることができましたが、
pithecantroupusは天邪鬼ですから、『ソバ』を撮ってきました。

 蕎麦の花かなしけれども生きわびし命とどめむ更科(さらしな)の里(さと)  (塚本邦雄)

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olympus pen-f tokina 300mm reflex
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olympus pen-f helios 85mm

こういう場面ではソニーやマミヤのカメラがうらやましいですが贅沢は言わずに、
目前の景色に「ええもん見たなあ」と満足してパシャです。

もうひとつ、よそ見して撮ったススキも。

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olympus pen-f helios 85mm

跳び箱はないよね

体育館はちょっと緊張する場所です。

運動オンチのpithecantroupusにとって、跳び箱が飛び越せないとか、マットで前転しても横へ転がるとか、いつも劣等感をつのらせる場所だったからです。
そのうえにアマノジャクですから、体育館で、先生が命令口調で指示する諸行事が大嫌いでした。

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olympus pen-f ibelux 40mm
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 體育館まひる吊輪の二つの眼盲(し)ひて絢爛たる不在あり  (塚本邦雄)

平和なれど

旧鎌掛小学校ふたたびです。

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olympus pen-f ibelux 40mm
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olympus pen-f ibelux 40mm


三枚目に写っているモニュメントが『平和』を表象しているような気がして、
 胃を病みて子と鞦韆(しうせん)に遊びをり<平和なれども地を嗣がぬもの>  (塚本邦雄)

小旅行に出かけたい

鎌掛の写真をつづける前に、アマノジャクpithecantroupusはちょっと道草です。

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olympus pen-f m.zuiko 25mm
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olympus pen-f m.zuiko 25mm
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olympus pen-f m.zuiko 25mm

オリンパス・トリップです。(ブラックはいまどき流行のfake、後塗りです。)
一枚目の背景になっているのは、湯浅敬写真集「能登線憧景」(出版 亀鳴屋)です。pithecantroupusはむかしむかし金沢に4年間暮らし、能登線にも乗ったことがあったので、郷愁に堪えられず購入してしまいました。(アマゾンでは取り扱っていないことも気に入りました。)


「トリップ」にちなんで塚本邦雄も「旅」で、
 晚秋の旅ゆきずりの硝子市(がらすいち)朱の蜻蛉(せいれい)の繪皿えらびし
 旅てふことば今ぞきらめく彫金(てうきん)の蝶をトレドの辻に見て過ぎ
 なまぐさき夏の旅より歸り來て硼砂きらめく水に眼洗ふ

学の余

旧日野町立鎌掛(かいがけ)小学校は、10月スタートのTVドラマのロケ地だそうです。
そういうことに興味津々の友人が撮影に誘ってくれました。

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olympus pen-f ibelux 40mm
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olympus pen-f ibelux 40mm
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一昨日の野暮用は”同窓会”でした。気心の知れた20人ほどの会でした。
中の一人が、ことしある賞を受賞して『文化人』のお仲間入りをしたそうで、親しくしていただいているこちらも少し文化的になったような気がしてうれしかったです。(当方はちっとも文化的になっていないのが現実ですけれど。)

その彼が、学校で小説や詩を学ばなくなると危機感を募らせていました。二人して、教養や知性の価値が低くなったと、アルコールの勢いで書生談議にふけってしまいました。

 遠き萩それよりとほき空蟬の眸(まみ) 文學の餘白と知れど  (塚本邦雄)

万斛(ばんこく)の憾みのごと

ひさしぶりなので花の撮り方を忘れてしまったようです。ほんと、もの忘れが増えて困ったもんです。(笑)

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olympus pen-f ibelux 40mm



 残花紅き夕べの庭に下り立ちて水飲めり万斛(ばんこく)の憾みのごとき  (塚本邦雄)

野暮天

本日野暮用。更新が遅れそうなので大急ぎでオリンパス・ペンSの”記念写真”を撮ってアップです。
片付け中にでてきたガラクタの中に懐かしいフェロ板が数枚あったので、それの上にカメラを置いてみました。

 江口の君の出自訊くこの野暮天にタコヤキ・ヴィシソワーズ與へよ  (塚本邦雄)

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ガラクタ中でも暗室用品がいろいろあって、それなりに思い出があるので捨てられません。
富士フィルムの引伸機は買った当時カメラよりも高かったのですが、ベースが鋳物なのでやたらと重く、今となっては場所ばかりとる厄介者です。
バライタ紙を処理していたフェロ板ももうけっして出番はないでしょうが、大事そうにしまってありました。

不用だけれど、捨てれば、思い出も捨てるような気がしているのです。
”断捨離”なんてできないや。

たれ写真

残りものというのはワンパターンと同義語のようです。
体がだるいのですが、脳の方はもっとだるくなっているようです。
脱力感が皆様に伝染しませんように。(笑)

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olympus pen-f ibelux 40mm

 おとうとよ ここに脱水症状の向日葵のさみどりの体毛  (塚本邦雄)

執拗なる残暑

きのう一日息抜きをしたので一身田へもどります。
といっても残りもの。

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olympus pen-f ibelux 40mm

 執拗なるわが家の殘暑、無慾なる祖母が有つ軍人合はせの繪札  (塚本邦雄)


暑いですね。はやく停電と断水が解消することを願っています。

妄想のアラジン

残りものも食べ過ぎるとおなかをこわすので、一日おきにすることにして。(本当は重箱の隅にもほとんど残りものがないから。)

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pen-f m.zuiko 25mm

カラー写真を自宅で引き伸ばしをしたことが一度だけあって、40度Cを保つために汗をだらだら流して、あまりに暑いので38度Cぐらいに下がってしまい、失敗して、二度とすることがありませんでした。
カラーは写真屋さんに出すものだと思い知ったわけですが、ときには写真屋さんに出せないような写真も撮りたい。

これならひとりこっそり撮れると若いころ買ったのがポラロイドSX-70でした。
写真屋さんに出せないような写真を撮るぞという妄想だけで、実際はそんな楽しい時間は訪れることがありませんでしたが。

SX-70の愛称がアラジンだったと記憶しているので、
 シェヘラザードならず 夕食(ゆふげ)に紅海のかたちの腸詰をささぐるは  (塚本邦雄)

さして遥かならぬヒャクサイ

また一身田の”残り物”にもどります。

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むかし街灯でもついていた跡でしょうか。まさか”ハンギング・ツリー”の代わりではないよね  sigma dp2q

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国宝がいっぱいあるお寺へ行ったのに、何でもないところばかり撮りました  olympus pen-f ibelux 40mm

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りっぱだけれど、ま新しい火袋  olympus pen-f ibelux 40mm

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何にもありませんよ。トタン板の縞模様だけ。  sigma dp2q

台風15号で不自由な思いをなさって見える方々にお見舞い申し上げます。
FAXAI(ファクサイ)というラオス由来の名前がついているそうですね。
最初に見た時にファクサイと読めずにヒャクサイと読んで、「金さんはヒャクサイヒャクサイ、銀さんもヒャクサイヒャクサイ」を連想して顔が緩んだのは不謹慎でした。(汗)

 百歳さして遥かならねば生姜湯を飲みさして讀むガルシア・マルケス  (塚本邦雄)

老いゆかば

一身田の反芻をもう一日つづけたいのですが、その前に、時間の流れに抵抗する”回想法”で目先を変えて、脳のリフレッシュを図ります。(笑)

1969年オリンパス35SPの張替えバージョンです。
発売当時はすでに一眼レフブームに入っていて、レンズ固定式のレンジファインダーカメラはコンパクト化に進むのですが、高校生だった私でさえ、メーカーが技術力を誇示したいために作ったのではないかという印象を受けました。

 老いゆかばいろなき冬日きみを背に受けつつ孤り焚かむ枯菊  (塚本邦雄)

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他界はちかい

いつまでも信楽というわけにいかないと、四つある胃袋の中から8月の「一身田」を反芻して。(食事してすぐに横になると牛になるよ。)

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僧が履く下駄もあります  olympus pen-f ibelux 40mm
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町を環濠が囲みます  olympus pen-f ibelux 40mm
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家ごとの橋  olympus pen-f ibelux 40mm

 牛の鼻環に眞夜瑠璃色のあぶら垂りしびるるばかりちかし他界は  (塚本邦雄)


ここで終わりのつもりでしたが、う~ん、やっぱり数でごまかすしかなさそうです。
一枚追加。

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痛感せずんばあらず

信楽なおなおなお、なおなお残り物、困ったもんです。(笑)
残りものも「闇鍋」レベル。自分でも何撮っていたのかよく分かりません。(いえ、老人性痴呆ではありませんから。)

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きのうの夜もおとついの夜もカミナリと雨の音に目を覚ましました。
 秋あかつきの近き遠雷チャイコフスキーの醜聞映畫見そびれ  (塚本邦雄)


最近になって「AI読み」という言葉を知りました。
ひとことでいえば、キーワードで文脈を理解する(理解したつもりになる)読み方だそうです。
わたしもその毒素に染まってきたようで、
「~せざずんばあらず」とか「~せざるベからず」といった一昔前の軍人たちがよく使った二重否定の言い回しを瞬時に理解できないことがあります。
これも脳が劣化してきている証拠でしょうか。(涙)

火のごとく過ぎ

信楽なおなお。残り物なので数でごまかします。(汗)

登り窯の火つながりで塚本邦雄も”火”で、
 こゑ絶えし眞晝はるけき韃靼を火屋(ほや)にうつして揺れをりランプ 
 夕闇に鶴たつたつた今われの耳のうしろに火のかをりして
 秋は火のごとく過ぎたり反世界いづこに水色の萩匂ふ

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olympus pen-f ibelux 40mm

 3日前のNHKで、ニコンFが国立科学博物館の「未来技術遺産」に登録というニュースがありました。ハンザ・キヤノンとアサヒフレックスI型も同時に登録されたと報じられました。
 同遺産にはカシオのQV-10やソニーのマビカもすでに登録されているようで「当然」という印象ですが、ハンザ・キヤノンはこじつけたような選定理由で他の機種とはちょっと異質な感じを受けました。登録したいなら、いっそ「潜水艦は伊号、カメラはKWANON、皆世界一」という広告だけ登録すればいい。
 コニカなどのなくなったメーカーの製品は登録が無いのかもしれませんが、また今後も登録されることはないでしょうが、アイレスの「ヤルーフレックス」なんかを登録したら今の日韓関係が少しは良くならないかなあ。

老いて秋

目についたものがことさら珍しいとか美しいとか記録に値するわけではありませんが、
わたしの頭には記憶する価値があったのです。

記憶力の減退が著しいpithecantroupusにとっては、心がうごいたときにシャッターをおすのは大切な行為です。
ということで、信楽の記憶。(歳をとると言い訳が巧妙になります。(笑))

 老いて秋のローンテニスのにしひがし腋の葎(むぐら)の露のゆふぐれ  (塚本邦雄)

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以前から人の名前が出てこないのですが、このごろは聞き間違いも増えたような気がします。
ただ、周りも老化が進んでいるので言ったことへの本人の記憶もあやしく、こちらの聞き間違いなのか確かめようがありません。

気になるのは見落としや見間違いです。写真を撮る者としては大変な問題です。
きょうも、女性(若くはない)がのっていた黄色い軽自動車の名前が「チンコ」とかいてあってビックリしました。
熟女がチンコにのる! 恥ずかしくないのかと思っていたら、「TWINGO」(トゥインゴ)でした。
ああ恥ずかしい。

楽しい時間

建物をファインダーの中で見ていると、いつもそれが新築されたときの景色を想像してしまいます。

建物が完成して満足しているちょっと自慢気な顔や、真新しさに喜びを抑えられない顔、出来たばかりの建物で始まる仕事に緊張気味の顔など、建物ができたときはどのような景色だったのだろうと想像しながら撮影するのは楽しい行為です。

楽しい時間に浸っているとシャッターを切るのについ時間がかかってしまいます。
今日の写真は信楽とその周辺で撮りました。

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 建築家らのたくましき手に成りて模型の兵舎點燈(とも)るやさしさ  (塚本邦雄)

気紛れに

きまぐれpithecantroupusが忘却の海の中からスーヴェニールで釣り上げた獲物を。

 気紛れに愛して忘るぬばたまのネロ皇帝と雨月の花火

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信楽のスーヴェニール  pen-f m.zuiko 25mm
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もうひとつ。パイプは父の手すさび  pen-f m.zuiko 25mm
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1964東京オリンピックのスーヴェニール  pen-f m.zuiko 25mm

兄妹がもっていると無性に欲しくなる性癖は小さいころからのようです。

妹のものは簡単です。「ちょっと貸して」と言うだけです。妹は「ねえちゃんに貸したら戻ってこうへんから嫌や。」と抵抗しますが、そこは年の功、腕力で無理矢理いただけばいいのです。兄の方はそうはいかないので、身近な大人に、「わたしもおんなじの欲しいねん。」とか弱げに言えばいいのです。

17年前、義兄が持っていたカメラを見て「あれ欲しい。」と身近かにいたわたしに言ったとき、カシオEXILIM S1が我が家に来ることが決まりました。

思い屈するつら

信楽もマンネリですが、ツラの皮を一層あつくして、宗陶苑で撮った写真の残り物、です。

 秋風(しうふう)に思い屈することあれど天(あめ)なるや若き麒麟の面(つら)  (塚本邦雄)

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olympus pen-f ibelux 40mm
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明け方に夢を見ていたのですが、起きてみると夢の最後のところしか思い出せずに、どんなストーリーだったか気になって仕方ありません。
小さい頃は、毎日のように怖い夢を見るので眠るのが恐ろしかった。それでもいつの間にか眠ってしまって、また前夜と同じ怖い夢をみるのでした。
きのうの夢はなんだか恥ずかしい夢だったように思うのですが、覚醒前の「ちがうちがう」と相手に手を振っている場面のみが記憶に残っています。
今夜同じ夢を見れないかなあ、願わないのに同じ夢を見た幼少期みたいに。そうしたらこのモヤモヤは解消するのに。

現実が望んでいるものから乖離していくので、夢に逃避しようとしています。(笑)