あすから十二月 〜 諸戸氏庭園

湖南はまだつづくのですが、
12月2日で公開が終わってしまうと聞いて、桑名市の『諸戸氏庭園』へ行きましたので、その報告を。

園内の案内をされている方の話では、今日になってなって急にカエデが色づいたそうです。
まだあちらこちらと改修工事もされていて立ち入りできない場所もあるのですが、公開されている部分だけでも見応えがありました。
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PEN-F 42.5mm

ここの庭園を整備したのは明治の大富豪諸戸清六の初代だそうです。

 借財の何をおそれむ金主棲む十二月の片町線鴫野  (塚本邦雄)

午後4時の光

神社は、ことにひと気のないお社は、そこにいるだけで、不浄な自分が清められていくように感じることがあります。
この日もそうでした。
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E-M5mk2 17mm

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E-M5mk2 25mm

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E-M5mk2 17mm

ここへ着いたのは午後4時で日暮れに向かって光線がどんどん傾いて、きのうの一枚目の写真を大急ぎで撮ってから、きょうの写真を撮りました。
周りをガラス戸で囲った建物の何もない空間に午後4時の光が捕らわれているかのように、何度もシャッターを切りました。

歌たまひ

湖南のある神社で。

 神は片歌たまひわが添ふ十二音霜月の星千千にくだけて  (塚本邦雄)

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PEN-F 75mm

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E-M5mk2 75mm

言葉を忘れて

きのうと同様に湖南市善水寺周辺から、不動寺というお寺だそうです。
ここにも摩崖仏があるのだそうですが、お堂の中から拝むようになっていたので、仏罰を怖れて撮影は遠慮しました。

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E-M5mk2 17mm

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E-M5mk2 17mm

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E-M5mk2 17mm

すこし前に『これからは自分のこともお祈りしよう』といったのに、また言ったことを忘れて、これまで通りに家族の健康ばかり祈って帰ってきてしまいました。これでは私の頭はますます劣化していくだけです。(涙)

塚本邦雄も”忘れ”で、
 うちつけに生とどこほるおもひあり忘じゐしこの萩吹く風
 鸚鵡が人の言葉を忘れてしまふからまつすぐ家(うち)へお歸りなさい
 アヴェ・マリアの忘れゐし節(ふし)おもひ出づ死魚浮かびたる午(ひる)の干潟に

岩根しまける

湖南市岩根の善水寺は紅葉でも知られているそうですが、今回は参拝することなく、摩崖仏など周辺をグルグル回っただけです。
その周辺に国造(こくぞう)神社がありました。大己貴命(おおむなちのみこと)を祭っているそうです。

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E-M5mk2 75mm

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PEN-F 42.5mm

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PEN-F 42.5mm

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PEN-F 42.5mm

岩根という地名は大きな岩にちなんだものだろうと想像しますが、「いわね」という音に、昔読んだ梅原猛「水底の歌」で知った人麻呂が己の死に自傷して歌った『鴨山の 磐根(岩根)し枕ける 吾をかも 知らにと妹の 待ちつつあらむ』が思い起こされて、黄泉の国を連想してしまいました。

そういえば、あの摩崖仏へ向かう700mの山道も黄泉比良坂(よもつひらさか)のように感じるのでした。

きょうの写真を撮った国造神社にしてから、祭神の大己貴命(おおむなちのみこと)が幽冥界を治める大国主神のことだと知ると、ここも「根の国」ではないかとさえ思えてくるのです。

赤光まといて

きのうの目的の摩崖仏は滋賀県湖南市岩根の善水寺ちかくにあって、車谷不動といわれているそうです。
記念写真と、ひーこら歩いた山道700mmの記録です。

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PEN-F 42.5mm

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PEN-F 75mm

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PEN-F 75mm

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PEN-F 75mm

 仏飯に菫のにほひ愛人に刺され赤光(しやくくわう)まとひて死せり  (塚本邦雄)

残渣

きのう撮った写真をアップする前に東光寺で撮った残りが気になるので、午前中に残務処理して、一日で二回ブログを更新する魂胆です。

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E-M5mk2 50mm

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E-M5mk2 50mm

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E-M5mk2 50mm

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いきしちにひみりゐ

もう一日、政所で。

 故郷は杉鐵砲の彈丸(たま)かをりわれも死者いきしちにひみりゐ  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 50mm

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E-M5mk2 50mm

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E-M5mk2 50mm

きょうは誘われて不動明王の摩崖仏なるものを拝観してきましたが、仏像巡り、お寺巡りといった上品な趣味はないので、またまたよそ見写真ばかりですが、写真の準備が間に合わず、一週間前の政所を続けています。きょうは山道を700m(!)も歩いたので疲れてしまったのです。

こころにもあらざるをうつくしきかな

東光寺ばかりに飽きたので、東近江市政所の山里へ戻って、イチョウ尽くしを。
でもここも毎年同じような写真ばかりでマンネリのそしりをまぬがれません。(汗)

塚本邦雄はイチョウならずぎんなんで、
 歌はこころにもあらざるをうつくしきかなあつものの中の銀杏(ぎんなん)
 銀杏(ぎんなん)煮つつあるゆふつかたむらむらと西行傳の美辭數十行(すじふぎやう)

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E-M5mk2 50mm

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これまでは神社仏閣に詣でても家族の健康を祈ってきましたが、これからは自分の健康も祈ることにします。
マンネリ化した写真ばかり撮って創造性がない自分をみずから憐れみたくなりました。

漂うごとししもつき

東近江市東光寺なおなお。

塚本邦雄も紅葉で、
 七谷(ななたに)の紅葉(こうえふ)ほろび戀の影のこれりひとにやさしきも咎
 不可思議の銀の夕星(ゆふづつ)紅葉(こうえふ)の影にただよふごとししもつき

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E-M5mk2 50mm

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もの悲しい日

なお東光寺です。

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E-M5mk2 300mm

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E-M5mk2 50mm

きょうは朝からゴミ出しの曜日を間違え、夜は空っぽの炊飯器でお米を炊こうとしました。今年になってから私はおかしくなってしまったようです。悲しくなります。

オツムの活性化に効果があるかもと、年賀状のデザインにいろいろと仕掛けがないかしげしげと見ましたが、ことしは「亥」という字を見つけただけでした。
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富士山を駆け上るイノシシの模様に「亥」、松と竹で「亥」、お年玉の絵に「亥」、くじのナンバーが印刷してある背景が「亥」のつながった模様でした。

山門に晶晶と

きのうとおなじ東近江市平尾町、白鹿背山巨徳院東光寺です。

山門に仁王像はないのですが、
 新年の風はたとやみ山門に晶晶とひとみきらめく仁王  (塚本邦雄)

山門の左右の飾りは獅子と象のように見えました。
牙があって立派な鼻があったので、てっきり来年の干支のイノシシだと思ったのですが、よく見ると鼻が長かったです。残念。
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右側の人物は写友のSさんですが、邪魔だってば、邪魔  E-M5mk2 50mm

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肝心の獅子がピンボケだから、写真を小さくしておこう  E-M5mk2 300mm

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毎度毎度の窓ガラス好き  E-M5mk2 50mm

へそ曲りだから

白鹿背山巨徳院東光寺もひと月前に行って石仏だけ撮ってきた場所ですが、紅葉には早すぎた前回に比べて見違えるような景色でした。
といってもアマノジャクですから、一面の紅葉を後回しにしてキョロキョロしてました。
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E-M5mk2 50mm

へそ曲りにちなんで、塚本邦雄は”臍”の歌、
 臍を掬(すく)ひて初秋の風 斷金のまじはりぞうひうひしかるべき

百歩引き返す

きのうにつづき東近江市永源寺町政所、ここは去年おととしも撮った”教宗寺”です。
一昨年が75mm、昨年が85mmで撮ったのに、今回は50mmと進化が止まってしまってしまいました。(笑)

そのうえ、日ごろの習性が出て、ついついゴミ袋を開けてパシャッ。(汗)
誰にも見つからなかったはずだけど。
土門拳だったら落ち葉が詰まった5つのゴミ袋を全部ぶちまけるかもしれませんが、凡人はこっそり口を開けるのがせいいっぱいです。
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E-M5mk2 50mm

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塚本邦雄
 冬もみぢくろきくれなゐうたびとと歌のはざまのやみ底知れず
 秋終るべしをはらねばならぬなりわが手の切符茗荷谷まで
 冬紅葉まゆずみいろに昃(ひかげ)れり晩年より百歩ひきかへさむ

ふりかえり紅葉

10月末以来の撮影と、そのときと同じ場所(東近江市奥永源寺の政所)へ行きました。
前回は青々としていたカエデが色づいていて、飽きずにシャッターを切ってきました。

 光なく土くれに還る命なれとふりかへり紅葉ちるさまも觀し  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 50mm

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E-M5mk2 50mm

あれこれと、しなければいけない事がひとつやふたつではないのですが写真を撮っている間は世事を忘れることができて、幸福感いっぱいです。
”写真”を現実逃避の道具にしているから、きっと罰があたるでしょう。

ユッカ咲く

仕事中の”おさぼり写真”だい2弾、パシャッ。(汗)

塚本邦雄
 ユッカ咲く蜘蛛手(くもで)の街に陽はあまねかりし死後にもわれ往きまよふ
 ユッカ夕霜(ゆふしも)むかし應援團長の静脈の二の腕を愛して

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E-M5 60mm

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E-M5 60mm

黄葉(くわうえふ)の

仕事中に、あたたくていい天気だなあと、見上げてこっそりパシャッしました。

 黄葉(くわうえふ)の若狭にありて書きおくる母死にき鸚鵡死にき葬(はふ)りき  (塚本邦雄)

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E-M5 60mm

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E-M5 60mm

恥多く

先月初めの残り物です。
どんどん脱いでいって、とうとう最後の一枚まで剥ぎとられたときのような恥ずかしさ。(汗)

 耳にさやりて香る風花またの日も恥おほくこの修羅に遊ばむ  (塚本邦雄)

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PEN-F 300mm

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PEN-F 25mm

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PEN-F 25mm

ことあらば是非

年賀状をいろいろ試していますがもうひとつすっきりしません。

 われをおとなふことあらば是非霜月の猪名野の夕霰ひとつかみ  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 25mm

目先を変えておもちゃのキヤノン4sbまで持ち出したのですが。
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E-M5mk2 25mm

カメラを持ってお出かけができないので、雑草ばかりの庭でパシャしました。絞り足らずでピントが甘い!
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E-M5mk2 60mm

我らくたびれ

先月はじめ撮影した写真です。

塚本邦雄のナイフとフォーク、
 蝸牛(エスカルゴ) 無言家族が四方よりフォーク刺し違へて暮の秋
 惡しき自由に我らくたびれたり ナイフ刺す環礁のごとき露西亞菓子

「秋の暮」と「暮の秋」は違うそうですが、まあいいかと、いい加減さはいつも通りです。
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PEN-F 60mm

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PEN-F 17mm


ついでに同じときの写真で”遊ん”だ成果もペタッ。
東山魁夷のマネ事。(汗)
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PEN-F 17mm

イングリッドがとっさに出てこない

きのうもきょうも野暮用で撮影に出かけられません。(涙)
なので、でがらしも度が過ぎて”白湯”になっています。(汗)

 秋夜モノクロ映畫幻滅ハンバーグステーキ啖ひゐるバーグマン  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 135mm

ふとおそるるわれの記憶

でがらしのお茶ですが一杯どうぞ。(汗)
と断りつつ、それでも茶碗を前へ出す厚顔ですが、東近江市なおなお。

 ふとおそるるわれの日常虐殺の日の茶の花を記憶せしこと  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 42.5mm

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E-M5mk2 135mm

今夜はサケの塩焼き

紅葉の色に疲れ、きょうはモノクロで息抜きをしてます。
場所や期日はきのうまでと同じ東近江市、先月末です。

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E-M5mk2 135mm

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 立冬のなすこともなきひるさがりひと來てたまひけるあめのうを  (塚本邦雄)

「雨の魚(あめのうを)」がサケの仲間のビワマスやアマゴのことだとは知りませんでした。

反省してます

しばらく撮影に行ってないので、重箱の隅をつっついて、やっとこ一枚だけ。
東近江市政所。

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まいにち塚本邦雄を引用していますが、短歌の意味はちんぷんかんぷんです。(汗)
きのうの『「佛陀」てふ濁音にがし白粥に肝(かん)・腎(じん)透きとほりつつあれば』にしても、
食い意地の張った私は、ブッダから濁点を除くと”フタ”だから、
お粥をつくるときは蓋をしてことこと米粒が透きとおるまで炊くことが大切だ
と読んでしまいます。(笑)
大歌人に失礼なので反省して今日は引用休みです。

こっそり一枚追加。
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E-M5mk2 135mm

とりわけ大切なこと

先日は”ふぁっく”とか”ぽるの”とか品性を疑われるような言葉を使ってしまったので、
きょうは敬虔な気持ちの一枚でみそぎをすることにしました。(汗)

肝や腎は"五臓"のほうに属していて"六腑"ではないそうですが、
 「佛陀」てふ濁音にがし白粥に肝(かん)・腎(じん)透きとほりつつあれば  (塚本邦雄)

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抹香くさいのは主義ではないので、紅葉も一枚だけ。
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南天と天南の区別がつかない

よそ見してちょっと早めですがナンテン見つけました。

 百合科病院、天南星(てんなんしやう)科醫師、茄子科看護婦、六腑夜ひらくてふ  (塚本邦雄)

天南星とナンテンは全く別の植物だそうですが、ナンテンの短歌を見つけられなかったズボラは字面だけで引用してしまいました。
脳が劣化すると何事につけいいかげんになるような気がします。あぶないあぶない。

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晩餐会前菜だけ

まだ東近江市永源寺町の山の中です。

紅葉が目的だったのですが、またよそ見ばかりしてました。高圧線の鉄塔もとても魅力的に見えたのです。
せめて花の写真をそえて”変態”性をごまかそう。(汗)

 「紅葉(こうえふ)晩餐會に招待」點睛は落鮎と漆紅葉のサラダ  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 42.5mm

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E-M5mk2 135mm

まぶたのうらに緑金(りょくこん)の

またこっそりと”杠葉尾の紅葉”にもどってます。

 紅葉(こうえふ)は瞼のうらに綠金(りよくこん)の翳とどむるを「無かりけり」とぞ  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 42.5mm

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秋はOB会の季節のようで、きょうはむかしの職場の仲間たちに会ってきました。
すこし時間が早かったので、本屋さんへ行ったら、五木寛之「孤独のすすめ」、下重暁子「極上の孤独」など、”孤独”コーナーができていました。
しかし過日「中高年男性が軒並みハマる「孤独」という宗教」という記事に共感していた私は、フンと言ったのでした。
もともとコミュニケーション能力が低く、非社交的な私は、ながく”孤独”教の熱心な信者でしたが、ここ数年はせっせとOB会などに出席して会話をしようと努めています。
さらに、「AVをよく見る人ほど信仰心に篤いことが判明!」という記事をネットで見て、いい歳をしてポルノから足を洗わねばと思っている私は一層宗教心を失いつつあります。
最近、ユダに親しみを感じています。

変人変心せず

一日、さむいさむいと言いながらひきこもって年賀状を思案中です。

きのうと同じSQ-Amで、
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SQ以前に使っていたブロニカECにお気に入りだったニッコール40mmをつけて、
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グリコのおまけだった複葉機とフジカGS645で、
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いろいろ試行錯誤しています。

来年はイノシシですが、塚本邦雄が寺山修司とふざけあって(?)つくった”いろはかるた”で、
”ゐ”に「亥首鳩胸千鳥足」というのをつくっていました。

この”いろはかるた”では寺山修司が、”いろはにほへと”を、

 言わぬが鼻
 論より勝負
 針の穴に親指
 似ても妬いても食えぬ
 法螺吹いて花散らす
 臍曲がりの字まっすぐ 
 遠くの火事近くの情事

などと作り、塚本邦雄はおなじ札を、

 いろは親仁(おやじ)にアイウエ息子
 ロンドン土産に赤毛布(あかげっと)
 歯医者の外車
 二枚目の女旱(おんなひでり)
 ホックはずしてファック
 変人変心せず
 蜻蛉蝶々もパリ帰り

と作ったようです。
”ホックはずしてファック”など、ジッパーしか知らない世代にはピンとこないでしょうね。
この座興があったのは1977年のことだったそうです。

透きとほるかに尾花

東近江市政所(まんどころ)、盛りには少し早い紅葉の村で。
”アマノジャク”は紅葉よりもススキを撮ってました。

 ちちとははわれに二人の神います透きとほるかに尾花夕映(をばなゆふばえ)

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ことしも年賀状の季節が近づき、そろそろ準備を始めました。毎年、むかしの愛機と干支を撮った写真です。
いのししはぬいぐるみです。
カメラはブロニカのSQ-Amですが、購入直後から当時の仕事の都合で、ほとんど使わずに終わった”愛機”です。(汗)

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何歌はじ

とうとう十一月。”紅葉”を撮りに行ってヨソ見した写真でマンネリ脱出できるのか、冷汗をかきつつコッソリと。

 射干玉(ぬばたま)飛び散つて霜月 この期にもわれは何歌はじとしつつか  (塚本邦雄)

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E-M5mk2 42.5mm

”御大典”というローマ字が気になってパシャッです。東近江市政所で。
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