無染(むぜん)の花月

 美杉村のミツマタ群生が今回の撮影行の主目的でした。
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魔法のじゅうたんを広げ。 SUMMILUX 15mm F1.7

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盛りのときは過ぎても。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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もう匂わないけれど。 Helios 85mm f1.5

 塚本邦雄「翠華帖」は俳句と短歌の組合せ「句歌双咲」を集めたもので、今日引用したのも「四月 夕雨」というテーマの一組だそうですが、「花」はサクラという訳ではないようですので、ミツマタも許してもらうことにしました。(汗)
塚本邦雄
 華(はな)やかに夕雨煙(けぶ)る男(を)の子らは死しても花月(くわげつ)無染(むぜん)の花月   (翠華帖)
 驟雨甘し喝食(かつしき)に花ぬすませて   ( 〃 )

ねがいとおそれ

 美杉村のミツマタにもどって。
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山林には軽トラがよくにあう? KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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灯るように。 SUMMILUX 15mm F1.7

塚本邦雄
 受胎せむ希ひとおそれ、新綠の夜夜妻の掌(て)に針のひかりを   (水葬物語)

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なお光りつつ。 SUMMILUX 15mm F1.7

したたらすにほひ

 ミツマタを撮りに行って八重桜に会いました。とはいえ、一枚目はゴチャゴチャしてそれとは分からないのですが。(汗)
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私にはそれが見えるけど。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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カラーは偉大だと知りました。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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木の方が傾いているのか私が傾いているのか、それが問題だ。 Helios 85mm f1.5

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あの遠くの植林された山の斜面を見ていました。 Helios 85mm f1.5

はなむけの季節は終わりましたが、自分に甘く大目にみることにして引用しました。
塚本邦雄
 詩歌をつひの贐(はなむけ)とせむ 絕唱がしたたらす鮮血のにほひも   (約翰傅偽書)

花ひそかに

 美杉村で撮ったミツマタ(三椏)の写真をつづけます。
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ふり仰げば林道わきにミツマタ。 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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水底深く、昼なお暗く。 Helios 85mm f1.5

ミツマタは和紙の原料とは聞いていましたが、万葉集の昔からあったことは知りませんでした。幸草(サキクサ)などと呼ばれていたと初めて知りました。縁起のいい花なんですね。

塚本邦雄
 風媒花ひそかに暗き果(み)を胎(やど)すしきりに冷ゆる夜の荒地にて   (装飾樂句)

 さいごはきのうの写真を撮った名松線比津駅ちかく。
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名松線比津付近で。 M.ZUIKO 25mm F1.2

さきのさきの世

 美杉村へ行った目的はミツマタの写真でしたが、花はすでに盛りを過ぎていましたので、モノクロームでごまかして。
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お茶畑にミツマタが一本。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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バックのぐるぐるボケはこのレンズのクセ。 Helios 85mm f1.5

 何を撮ったとたずねられても何も答えられない写真ですが、わたしの趣味なんです。

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答えのない景色。 M.ZUIKO 25mm F1.2

静かな山里の中に身を置いているというだけで、気持ちがやすらぎました。何を撮ろうとかどう撮ろうかとかなどと考えずに、シャッターを切るのが快感でした。

塚本邦雄
 あざらけく夕ぐれかをる獨活(うど)一把刻みをりさきのさきの世も妻   (黄金律)

眩(くるめ)く点

 ロシアンレンズが壊れていました。Helios 85mm f1.5のマウントアダプター部分のメス側が壊れてレンズがボディから落ちそうになっているのに気づきました。きのうのピンボケ大量発生の原因はこれのようです。さすがロシア製です。(怒)
 気を取り直して、別のレンズで撮った2枚で心の動揺を鎮めようとしていますが、これはこれで不満足な結果に自分自身に怒りがわきます。(笑)
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きのうの目的はミツマタでした。名松線比津駅。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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映画「神去なあなあ日常」舞台の美杉村は林業が盛んです。 M.ZUIKO 25mm F1.2

 写真とは無関係ですが、ピンボケで目が回るような写真ばかりなので、
塚本邦雄
 つばくらのむかし眩(くるめ)く 點鬼簿のはじめ矢車剣之介など   (されど遊星)

闇ながら

 一週間ぶりに写真を撮りましたが、ピンボケの山をきずいて帰って来ました。
 気落ちしていても仕方がないので、一枚だけUPして、あとはきのうのつづきの重箱の隅でお茶を濁すことにします。

 きょうの撮影は「神去りなあなあ日常」のロケ地だった三重県美杉村でしたが、写真は映画とは無関係です。
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サクラが眠るチューリップの寝台。 Helios 85mm f1.5

塚本邦雄
 闇ながら杉の新芽の匂ひたつ生れし家の門をくぐりぬ   (初學歴然)

 あとは重箱の隅から。
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三重県菰野付近 M.ZUIKO 25mm F1.2

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三重県菰野付近 Helios 85mm f1.5

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滋賀県政所 Helios 85mm f1.5

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滋賀県政所 Helios 85mm f1.5

それぞれに色さえ

 なお重箱の隅からです。
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トンネルだよ。 Helios 85mm f1.5

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水たまりはハート形。 Helios 85mm f1.5

 きのうの「夢はゆめ・・・」の歌の『須磨』つながりで、
塚本邦雄
 合はすべき繪のそれぞれに色冱(さ)ゆれあたりを拂ふ須磨の繪日記   (源氏五十四帖題詠)

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いい身体ですねえ。 Helios 85mm f1.5

 やっぱり重箱の隅にはろくなものものがないので、数で勝負することにして、追加しましたが、つつきすぎて重箱の底に穴が開きそうです。(汗)

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お手入れもします。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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ハナダイコンは食べられるのでしょうか。 Helios 85mm f1.5

夢はゆめ

 きのうの「花つひに散るや散らずや・・・」は塚本邦雄が源氏物語の各巻に和して歌ったうち「花散里」の題詠でしたが、わたしのご近所はたしかにもうほとんどサクラは散ってしまいました。
 今春は京都と滋賀とご近所だけでしたので、残り物がないかと重箱の隅をつついています。
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公園の中心には泉ですよね。 NOKTON 17.5mm F0.95

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ここは琵琶湖疎水の上、蹴上。 NOKTON 17.5mm F0.95

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柳は動物園にあります。 NOKTON 17.5mm F0.95

 京都の回顧写真なので、花の都の歌を引用して。
塚本邦雄
 夢はゆめ花のみやこを遁(のが)れむと落ちゆくや今日須磨のあらし   (源氏五十四帖題詠)

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ピント位置に失敗しましたが、自分には甘くいく主義。 Helios 85mm f1.5

花ついに散るや散らずや

 きのうと同じサクラですが、きょうはピンボケのサクラばかりです。(汗;)
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ツバキあります。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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いたずら。 SUMMILUX 15mm F1.7

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勝手に撞いてはいけません。 SUMMILUX 15mm F1.7

塚本邦雄
 花つひに散るや散らずや舊(ふる)き戀よみがへるべきぬばたまの闇   (源氏五十四帖題詠)

きらめけり春

 東近江市政所の教宗寺のしだれ桜を16日(日)に撮りました。
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このお寺で一本だけのサクラです。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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参道の先に見えます。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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本堂の前に立ってます。 Helios 85mm f1.5

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レース編みを見ているような。 M.ZUIKO 25mm F1.2

 この教宗寺は昨秋にも来て紅葉の美しさが際立っていました。
 また訪れた境内にあったサクラはわずか一本でも見ごたえがあり、レース編みのような柔らかさに見とれましたが、昨日の反省の通りにせっかくの美しさをうまく掬えませんでしたので、4枚アップして数で補うことにしました。(汗)

塚本邦雄
 馬の皓齒きらめけり春あかときのわれの頂(うなじ)をざつくと嚙め   (風雅黙示録)

かずしるす

 サクラを追っていたら春祭りに出会いました。観光案内やマスコミ報道にでるような有名なものではないと思いますが(失礼)、村落をあげて祝っている様子が伝わってくる素敵な祭でした。
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ことしは豊年でしょう。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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かつぐのは新しい方で、古い方は神殿前に。 SUMMILUX 15mm F1.7

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さくらの村。 Helios 85mm f1.5

 サクラばかり続く4月ですが、少しは進歩したのかとブログの過去の写真を見ながら、それぞれの年の『代表作』を選んで比べてみたら、ちっとも進歩していないことが確かめられました。(笑)
 そのうえ、名のあるサクラを撮ったものは、どこかで見たような写真になっていました。(汗)
 わたしは美しいものを美しく撮るのが下手なのだと、これも再確認しました。

 引用はイースターエッグを思い出して、
塚本邦雄
 アルバトロスの卵の殻に皇帝は落胤の名かずかずしるす   (水葬物語)

花おほかた

 サクラばかりですが。
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田植えも近いのかな。 NOCTICRON 42.5mm F1.2

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ボケの中にピントを合わせ。 Helios 85mm f1.5

塚本邦雄
 花おほかた白くうつろふ夜々をなほぬめぬめと吾が手足の脂   (歌誌『木槿』1947 12月号)

 歌誌「木槿」のこの号は作者が結婚を間近にひかえた心情を想像させる歌が並んでいて、12月ということからしても歌の中の「花」はサクラではないのかもしれません。

受難劇果て

 きのうは三重と県境を接する滋賀の山里でした。
 永源寺ダム湖で、飽きることなくまだサクラを撮りました。
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ちょっと手ブレ。 TOKINA Reflex 300mm F6.3

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まぶしくて。 TOKINA Reflex 300mm F6.3

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目がまわる。 Helios 85mm f1.5

 きょうは昼ごろから冷たい雨で、きのうの晴天と打って変わった天気です。午後になって風も強まってきましたから、これでサクラも散ってしまうのかもしれませんが、写真の方はしばらくサクラばかりになりそうです。


塚本邦雄
 金屏風四人がかりではこび出す女童(めわらは) 受難劇果てたれば   (黄金律)

 4人の女童が、お姫様と三人官女だとすると季節がひと月ずれてますが、受難劇が果てれば次に来るのは復活かと思って、引用しました。
 金屏風は結婚式の道具なのでしょうから、お雛様を新婚夫婦として、結婚を受難と言ったのかもしれませんが。

まずわれら生きかえり

 脳トレがわりにお昼ご飯のあとでカメラをもって散歩しました。
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入部希望者は部室へどうぞ。 Helios 85mm f1.5

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広葉樹も春のよそおい。 Helios 85mm f1.5

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教室の椅子が見えてます。 Helios 85mm f1.5

きょうは復活祭と聞いて、
塚本邦雄
 復活祭まづわれら生きかへりたき薄明にこの香る菊苗   (日本人靈歌)

ゆるびつつ

 平安神宮の紅しだれライトアップから数枚選びました。本音をいえば一枚だけにしたいのですがついつい上げてしまいました。
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NOKTON 17.5mm F0.95

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NOKTON 17.5mm F0.95

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NOKTON 17.5mm F0.95

 きのうの杉原一司つながりの一首と、あすが復活祭なので。
塚本邦雄
 杉原一司、稗田雛子もおもかげにたちつつ奈良市坊屋敷町   (毎日新聞1990年7月21日「追悼 前川佐美雄」)
 冷凍鱒緋色にゆるびつつ正午 復活の後(のち)にもまた死ある   (日本人靈歌)

 夜のモノクロームだけでは紅しだれとは分からないので、昼間の写真をおまけです。
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Helios 85mm f1.5

 最近とくに、交換レンズを多めに持参するようになったし、ワン・シーンでの撮影枚数が増えている傾向があって、未練がましくなったのはわたしの脳がゆるびつつある証左だと感じます。
 反省、反省!

めざむるなかれ

 一年経ちました。
 きょうは平安神宮の写真です。
 「平安」という字に願いを込めて。
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Helios 85mm f1.5

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NOKTON 17.5mm F0.95

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NOKTON 17.5mm F0.95

 もしかして塚本邦雄も花粉症だったのかなと、期待をこめつつ想像しました。

塚本邦雄
 火藥紛紛 杉の花季(はなどき)過ぎつつを杉原一司目覺むるなかれ   (詩魂玲瓏)

 「スギの花」「スギつつ」「スギ原一司」と同じ音を繰り返しつつ、戦後の短歌をいっしょに歩み出しながら夭折した「戦友」杉原一司を心からくやんでいるいると感じます。
 「目覚むるなかれ」は、塚本邦雄のいつもの反語表現で、目覚めてほしいといいたいのだと思います。
 悔やみの歌はきょうという日にふさわしいと思いました。

あやふきまなかひ

 きょうは一枚目だけでいこうとおもったのですが、自分に鞭打って(笑々)、無理をしました。(2枚目のできが悪いのはそのせいです(汗)。)
こんな日もあります。(できが悪いのはいつものことでした(笑)。)

 蹴上インクラインは桜を見上げる人人人で、内気なわたしはメイン通りから逸れて、横から眺めていました。

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蹴上インクラインで。 NOKTON 17.5mm F0.95

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南禅寺といえばレンガははずせません。 NOCTICRON 42.5mm F1.2

 歌の方はきのうの「まなかひ」つながりです。
塚本邦雄
 消息の絕閒あやふきまなかひに顯(た)ちつつ鬱金微塵の櫻   (芒彩集)

まなかひにある花の

 日曜日に京都へ行きましたが収穫が少なくて手が進みません。
 とはいっても、それは自分の腕のせいでカメラやレンズのせいではありませんから、気を取り直して。
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平安神宮で。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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琵琶湖疎水で。 NOKTON 17.5mm F0.95

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南禅寺で。 NOKTON 17.5mm F0.95

 塚本邦雄は戦争批判の短歌がたくさんあって、きょうの歌も有名なものらしいですが、昨今の日本附近のあやしい空気を気にして、世紀末ではないけれど、選んでみました。
塚本邦雄
 世紀末まなかひにある花の夜をいくさいくさいくさいくさい   (魔王)

知らず

 まだ見あきるには程遠い今年のサクラですが、浮気心もあって、きょうは散歩の途中で撮ったミモザで。
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花曇りの空模様です。  Helios 85mm f1.5

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サクラにもご挨拶。 Helios 85mm f1.5

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けっこうな大木なんです。 Helios 85mm f1.5

 もうじき復活祭と聞いて。
塚本邦雄
 イェルサレムに蘇りたる人の名を知らず。われらに晩餐の獨活(うど)   (装飾樂句)

 ことしのサクラはもっぱらHelios 40-2 85mm f/1.5で撮っていますが、やわらかい描写が気に入っています。最近買った新品なのに、届いた製品は2年前に製造が終わった旧タイプで、通販のページにマイクロフォーサーズマウントと書いてあったにもかかわらず、M42マウントにマウントコンバーターでm4/3に変換したしろものでした。
 それでもロシアから半月かけて届いた品がちゃんとカメラにセットできただけでも良しとすべきかな、と思っています。マウントコンバーターがプラスチック製で、マウント部がガタガタしても、ねじマウントのM42らしく無限遠にピントが来なくても、とりあえず写真が撮れるのでOKです。
 レンズ構成はガウス型らしいのですが、コマ収差は気になりません。ほんとうはゾナー・タイプのレンズがほしいのですが、3枚のレンズを貼り合わせるのは技術的に難しいし、偏心しやすいので今風ではないのでしょうね。

がばと起て

 きのうは夜桜を見物にいきましたが、撮った写真を後から見て、記録か記念に撮ったような写真が多くて反省しきりです。。気分に浮かれて、写真を撮らされました。
もっと自分らしい写真を意識しないと、これでは老化どころか、幼児退行して赤ちゃんにもどってしまいそうです。
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今夜は「紅しだれコンサート」が開催中です。 NOKTON 17.5mm F0.95

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ちょっとピンボケ。 Helios 85mm f1.5

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のぞき趣味。 Helios 85mm f1.5

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ここは平安神宮です。 Helios 85mm f1.5


 退位の話題を見聞きすることが最近多いので。
塚本邦雄
 國體につひに考へ及びたる時凍蝶(いててふ)ががばと起てり   (黄金律)

なに思いけむ

 ご近所散歩中です。
 (きょうは外出して帰宅がおくれそうなので、早めの更新です。)
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Helios 85mm f1.5

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Helios 85mm f1.5

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Helios 85mm f1.5

 4月は桜もちとなに思いけむ。
 たんぽぽコーヒーという手もあります。

塚本邦雄
 夕べは春となにおもひけむ血のにほひうすき抱卵の啞ほととぎす   (感幻樂)

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Helios 85mm f1.5

虹消えて

 ご近所のサクラを撮りました。
 わたしがもの心ついた頃からの近所のサクラの名所で、いまでは地元の桜まつりの会場になっているそうです。
 民間企業の敷地の中で、むかしは柵なんかなかったのですが、いまはこの季節だけ通り抜け出来るようです。
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サクラの花の下でベンチに腰かけて。 Helios 85mm f1.5

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グランドの隅の指揮台に上るのは誰。 Helios 85mm f1.5

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きょうも雨模様です。 Helios 85mm f1.5

 この時期はサクラの名所の駐車場はどこも満員でしょうね。きょう行ったご近所でさえ「臨時駐車場」の看板がありましたから。
塚本邦雄
 左衛門町にをりから春の虹消えて駐車違反車三十三台   (風雅)

憤然と

 写真がいまの心情を反映したようなものになってしまって、きのうの写真を反省中です。
気を取り直して、きょうはキレイ系で。(わたしにとってのキレイですが)
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見上げれば。 Helios 85mm f1.5

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サクラばかりではありません。 M.ZUIKO 25mm F1.2

大きな枝垂れ桜のさく様は豪放磊落という形容がよく似合いますが、周りを圧する姿はまた孤独ゆえの美しさだと感じました。
足元を見れば日向水木(?)の黄色い花が満開でした。

塚本邦雄
 豪放磊落つひに獨身(ひとりみ) 憤然とある夜飛白の霞草挿す   (閑雅空間)

ねばならむ不毛


 常滑で3月下旬に撮った写真を。いえ在庫整理ではありません。(汗)
 テーマは無意識の意匠とでも。(汗々)
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扉をあけてはなりません。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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家はなくなっても。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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ショーウィンドウ。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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いっしゅんの風がつくるデザインは。 M.ZUIKO 25mm F1.2

塚本邦雄
 無花果は枯れた振りをする。四月七日昏い午後三時まで   (ソネット詩集「樹映交感」)
 枯れねばならむ不毛性を、マリアとともにこの時知った   ( 〃 )

 お口直しにサクラを一枝。
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Helios 85mm f1.5

痩せた一本の

 わたしの住む三重県では、一昨日サクラの開花宣言があったと思ったら、今日は満開だそうです。
(二日間で満開になるのは過去にもあったそうです)
 ご近所のサクラはまだ咲き始めたばかりですが。
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Helios 85mm f1.5

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Helios 85mm f1.5

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Helios 85mm f1.5

塚本邦雄
 イエスは蒼白の頬を痙攣させて「枯れよ」とののしった   (ソネット詩集「樹映交感」)
 紀元三十年四月三日月曜日の朝、痩せた一本の無花果(いちじく)に   ( 〃 )

必死に

 伊勢に「赤福」というちょっと有名な餅がありますが、「お福餅」というのもあり、どちらも江戸時代からの長い歴史をもっているそうです。見た目は似ているのですが実際に食べると、お互いにわずかに味や食感が異なっているように思いました。
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お多福がお福餅のトレードマーク。 ZUIKO 50mm F2.0 Macro

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いただきます。 NOKTON 17.5mm F0.95

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お前に供えたわけではないよ。 NOKTON 17.5mm F0.95

 国内ニュースは政治向きの話題が続いていますが、平和です。
塚本邦雄
 幼稚園塗繪の時閒百人が必死に瀕死のライオンを塗る   (魔王)

たのし労働

 伊勢に二軒茶屋餅という餅菓子が、創業以来450年の伝統を受け継いでいまも売られています。
 わたしは甘いもの大好きです。
 今日はその餅菓子を。
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お手をしてもあげないよ。 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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伊勢春慶の箱に入れられて。 ZUIKO 50mm F2.0 Macro

 ニュースは各社の入社式を報じています。新しい労働に就く皆さんを想像して歌を選びました。

塚本邦雄
 杉の生木の手のごとき枝拂ひつつ率然としてたのし勞働   (日本人靈歌)

への供物

 きょうは正面というテーマです。
一枚目は道路に面した古いレンガ煙突、二枚目は観光用のネコのモニュメントの正面です。
むかし「FACE」という写真集があったことを思い出しました。

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触れれば温かい。 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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ピカピカの鼻が自慢。 M.ZUIKO 25mm F1.2

塚本邦雄
 若葉の帚草(ははきぐさ)一束は森林太郎への供華(くげ) 匿名の少女らが   (獻身)

 帚草、ホウキグサは夏の季語だそうですが、植物に疎いわたしは若葉という語に引きずられてしまいました。(汗)
坂井修一が解説して、この歌は森鴎外の
 『 處女(しよぢよ)はげにきよらなるものまだ售(う)れぬ荒物店の箒(はゝき)のごとく』(沙羅の木)
への少女たちからの返歌とありました。
 なるほどなあと思いつつ、私には森林と木々が重なるイメージとコキアの枝の密なイメージが重なりました。

のごとく並べ

 常滑を休んで、ご近所の散歩写真で。
 わたしの住む地から鈍行でひと駅のとなり町。町というのもはばかられる宅地を一時間ほど散歩しました。
 きょうのテーマは、男か女か。

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もうやっていませんが。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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カラスがにらんでいる。 M.ZUIKO 25mm F1.2

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さかなは女湯にはいませんよ。 M.ZUIKO 25mm F1.2

 銭湯の写真でしたので、すでに引用したこともある歌ですが、お風呂系で。

塚本邦雄
 われより死うばへる醫師よ浴槽に脚を岬のごとく並べつ   (綠色研究)
 檸檬風呂に泛かべる母よ夢に子を刺し殺し乳あまれる母よ   ( 〃 )

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テーマと無関係です。好色な妄想を始めた脳に規律を与えるために。M.ZUIKO 25mm F1.2