2016/05/31
よろこびの窓をよぎり
塚本邦雄食卓に霧たちこめつ肉欲の核秘めしくろきくるみを割るも (綠色研究)
けふの陽のまた昇るなる諦めとよろこびの窓をよぎりゆく雲 (歌誌『靑樫』四号 L氏のための二十行詩)
揚輝荘。

天窓 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

二階への吹抜け KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

玄関 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

食堂 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
きのう今日の塚本邦雄の歌は、
第五歌集「緑色研究」(1965年)の中の『国王Lと哲学者Nによせる脚韻二十行詩』と
同人誌「青樫」四号(1951年)の中の『L氏のための二十行詩』から引用しました。
この二者の間にはよく似た歌がふくまれています。
こばみあふ心と肉よ一まいの彩硝子火のいろあせゆきぬ (綠色研究)
しのびよる御手と夕やみ、朱き繪の硝子窓いま色あせゆきぬ (靑樫四号)
食卓に霧たちこめつ肉欲の核秘めしくろきくるみを割るも (綠色研究)
食卓にたちこめる霧、ちちははにかくれてきみと胡桃を割るも (靑樫四号)
Lはルートヴィヒ、Nはニーチェだそうです。