ころざし絶つ

塚本邦雄
髪洗ふ水が腕(かひな)をつたひつつ腋へ ふたたびこころざし絶つ   (黄金律)
高熱に伏すわが額(ぬか)に觸れゆける家族の手それぞれにつめたし   (日本人靈歌)
空蟬のうちに香もなきかなしみの充つるを天にむけし繪ひがさ   (感幻樂)

三重、多度峡。
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キヤノン7用 CANON 50mm f0.95
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キヤノン7用 CANON 50mm f0.95
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キヤノン7用 CANON 50mm f0.95

自然の川を利用した「天然プール」がある多度峡は、たくさんの親子づれでにぎわっていましたが、
安全を監視する人たちもしっかりいて、
カメラを長く構えていると、胡散臭そうに見られました。
いやいや怪しい者ではありませんよと、そそくさとシャッターを切って移動しました。
こんなこともあろうかと、
カメラ一台にキヤノン7用 CANON 50mmをつけっぱなしにしていったのですが、F0.95の大きな前玉は目立ちました。
たしかに、
親の目から見れば、望遠レンズをつけたカメラを構えられたら、心配ですよね。

誰(た)がために

塚本邦雄
愛をこばむその頭(づ)ジュピテルより重しおもししづかに雷雨はいたる   (水銀傳説)
山川吳服店先代の石碑(いしぶみ)にしがみつく珈琲色のうつせみ   (約翰傅偽書)
うみほほづき買ひ來し父よ誰(た)がためにはたらきづめの虛(きよ)の五十年   (詩歌變)

岐阜大垣。
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キヤノン7用 CANON 50mm f0.95 加賀野八幡神社
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M.ZUIKO 75mm F1.8 春日神社
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SUMMILUX 15mm F1.7 春日神社
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M.ZUIKO 75mm F1.8 大橋家住宅 本物の鳥ではありません。

美しきひとが住み

塚本邦雄
歌垣の心(うら)安(やす)らけく手を取りし女(をみな)ぞ今日は垣に待つ妻  (新歌枕東西百景 大分県宇佐郡安心院町妻垣)
踊子の幾人(いくたり)鬼にさらはれし淡紅(うすべに)あはれ野邊のひるがほ  (新歌枕東西百景 徳島県名西郡神山町鬼籠野)
いらくさの野に美しきひとが住み夏もをはりのシャポー打ち振る  (新歌枕東西百景 山形県西田川郡温海町一霞)

京都もこのへんで終りに。
まだ、名残りも写真もつきないのですが。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

よそなる夏の夕まぐれ

塚本邦雄
熱風の一日(ひとひ)の天は群靑にもどりつつ死をおもひはじむ   (靑き菊の主題)
麻刈るはよそなる夏の夕まぐれ醉はざるわれや深き夢みし   (されど遊星)

岐阜羽島。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

とどまらぬ

塚本邦雄
麻の葉形の座布團を出せ五十年前の戰死者がそこにすわる   (魔王)
とどまらぬ水の上(へ)の星いづかたに文章の火の花散り紛ふ   (されど遊星)
イカルス遠き空を墜ちつつ向日葵の蒼蒼として瞠(みひら)くまなこ   (日本人靈歌)

また京都。
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

その夜より快晴

塚本邦雄
愛戀を絶つは水斷つより淡きくるしみかその夜より快晴   (星餐圖)
さるすべり咽喉(のんど)に散りぬ壮年のはて男すら身籠らしめよ   (されど遊星)
銀箋に暑中見舞を書きちらす齋藤茂吉誕生日とや   (黄金律)

京都をひと休みして、今日とってきた日常。
三重県の北部にある多度と岐阜の大垣の周辺で撮ってきました。
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キヤノン7用 CANON 50mm f0.95
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キヤノン7用 CANON 50mm f0.95
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キヤノン7用 CANON 50mm f0.95

逆さ文字

塚本邦雄
蒼向日葵かがみにうつる脚長し奔れレオナルドの逆さ文字   (感幻樂)
靑年にして妖精の父 夏の天はくもりにみちつつ蒼し   (星餐圖)
櫻桃(あうたう)のくれなゐ淡し相寄りて弱者の夏のふかまりゆくか   (黄金律)

なおなお。
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 75mm F1.8
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M.ZUIKO 75mm F1.8

宴の歌

塚本邦雄
十階の宴(うたげ)の歌がこの世ともあらぬさるすべりに降りしきる   (黄金律)
「英雄」を聽かさるる夏いらいらと指揮者勝手にしろ百日紅   ( 〃 )
夏に勃りうるさまざまのなまぐさき事件を想ひをり 沙羅の花   ( 〃 )
いざ逝けつはもの日本男子 塋域(えいゐき)に淡き血のさるすべりも終る   ( 〃 )

なお祇園祭。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 9-18mm F4.0-5.6
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SUMMILUX 15mm F1.7
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M.ZUIKO 75mm F1.8

こよいひらめきし

塚本邦雄
母のいつくしみしたたらす炎天に斷ち截られたる高壓線が    (綠色研究)
よひのいなづまいつくしき額(ぬか)ながるるを見き 曉をはやゆかりなし    (感幻樂)
蟻を潦(にはたづみ)に逐ひつめひらめきし短詩一片「敵艦見ユ」    (魔王)

なお祇園祭後祭宵山。
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

宵あさく ~祇園祭後祭宵山

塚本邦雄
蟻、ピアノの鍵(キー)をあゆめり 心翳りゆくひそかなる黑人靈歌    (装飾樂句)
われまことに少女らに告ぐ朱夏いたり水苔のみづみづしき不妊    (日本人靈歌)
白紫陽花咲きおもるべき宵あさくわからぬやうに殺してくれ    (魔王)

京都は祇園祭後祭宵山を見にいきました。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
2-LR5__M523065-7.jpg
NOCTICRON 42.5mm F1.2
3-LR5__EE11243-7.jpg
M.ZUIKO 17mm F1.8
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M.ZUIKO 17mm F1.8

人ごみは苦手で、まつりも苦手ですが、
夕闇せまるころ、子どもたちが声をそろえて童歌を歌いはじめて、静かで落ち着いた雰囲気でした。
人々の気がたった高揚した喧噪はご免です。

なつかしの

塚本邦雄
火に投げし桔梗の縹(はなだ)一瞬に攣(つ)れつつ告げむここまでは愛    (靑き菊の主題)
文學の塵掃きすててなほわれの部屋の一隅なるゴビ砂漠    (不變律)
夏樫の苗木運ぶとその前後きらめけり われ何にやぶれし    (閑雅空間)

きょうは京都でお祭り気分に。
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SUMMILUX 15mm F1.7
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M.ZUIKO 75mm F1.8
3-LR5__M522875-7.jpg
NOCTICRON 42.5mm F1.2

手のひらの太陽線

塚本邦雄
信樂六郎太(しがらきろうらうた)出奔さなづまみごもりてそれ琵琶のおもかげ    (豹變)
歌なすはこころの疫病(えやみ)遊星にきぞ群靑の水涸れにけり    (されど遊星)
黑葡萄置きしばかりにてのひらの太陽線の終り斷たれつ    (天變の書)

いまさらに。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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Pentax FAソフト28mmF2.8

もう飛ぶまい

塚本邦雄
十日留守にせしヴェランダの夕旱もう飛ぶまいぞこの鷺草は    (黄金律)
圓柱のかさなる翳をくぐり來て火口湖に昨夜(よべ)の死蝶をながす    (水葬物語)

まだこっそり。
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M.ZUIKO 75mm F1.8M.ZUIKO 75mm F1.8
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M.ZUIKO 75mm F1.8M.ZUIKO 75mm F1.8

黒蝶のゆくしるべ

塚本邦雄
夜會の燈(ひ)とほく隔ててたそがるる野に黒蝶のゆくしるべせよ    (水葬物語)
蓮田に雨 明日わが心うらぎらむ言葉たまゆら花の閒に顕(た)つ    (蒼鬱境)
土曜日の父よ枇杷食ひハルーン・アル・ラシッドのその濡るる口髭    (綠色研究)

土曜日の仕事の合い間にこっそりと撮影。
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M.ZUIKO 75mm F1.8
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M.ZUIKO 75mm F1.8

ガラスの屋根があって。
すぐそこの青空に行きたくても行けないアゲハ。

アリス

塚本邦雄
「首をちよんぎつてしまへ」と女王は叫ばねどどんぞこの日本    (風雅黙示録)
嬰兒いまだアンドロギュヌス海風にアマリリス甘き死を招(を)ぐアリス    (されど遊星)

なおなおなお。
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Zuiko ED 8mm F3.5 Fisheye

『首をちよんぎつてしまへ』は「不思議の国のアリス」のハートの女王の常套句で、
ウィキペディア「ハートの女王」には、アリスに出てきてマザー・グースにも出てくる詩が紹介されていました。
『どんぞこの日本』の季節は夏ということでしょうか。

ハートの女王
タルトつくった
夏の日 1日中かけて
ハートのジャック
タルト盗んだ
タルトを全部もってった
ハートの王様
タルト返せと
ジャックを何度もむち打った
ハートのジャック
タルト返した
もうしませんと約束した

(ウィキペディアより)

群をなさざること

塚本邦雄
男たるは群(むれ)をなさざること深夜シャワーより細引(ほそびき)のごとき熱湯    (波瀾)
スペインは眞夜(まよ)も陽おもてさればわが夢に數千(すせん)の黑き櫻桃(あうたう)    (天變の書)
殺せし者殺されし者死にし者死なしめられし者 萩蒼し    (魔王)

なおなお。
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Pentax FAソフト28mmF2.8
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NOKTON 25mm F0.95
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

平和にかかわり

塚本邦雄
われの危機、日本の危機とくひちがへども甘し内耳(ないじ)のごとき貝肉    (日本人靈歌)
事、平和に關りてより黙(もだ)ふかく枇杷くへりわれら膝を濡らして    ( 〃 )
少女死するまで炎天の繩跳びのみづからの圓驅けぬけられぬ    ( 〃 )

なおハス。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
2-LR5__M522255-6.jpg
NOCTICRON 42.5mm F1.2
3-LR5__M522336-6.jpg
NOCTICRON 42.5mm F1.2

人がまた遠ざかる

塚本邦雄
額白(ぬかじろ)の馬は有(も)たねど七月の競馬に桔梗賞はあらぬか    (黄金律)
睡蓮一抹の蒼を帶び逢ひがたき一人一人がまた遠ざかる    ( 〃 )

また穴虫の郷のハスで。
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Zuiko ED 8mm F3.5 Fisheye

天國てふ檻

塚本邦雄
梅雨明けてまづ近景に母國よりのがるる聲赤きほととぎす    (綠色研究)
天國てふ檻見ゆるかな鬚剃ると父らがけぬる眸(まみ)あぐるとき    (水銀傳説)

化野念仏寺。
今日はあつさに負けそうです。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
2-LR5__M521727-7.jpg
NOCTICRON 42.5mm F1.2
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SUMMILUX 15mm F1.7

剪りつくし

塚本邦雄
靑芒(あをすすき)ふれてこの指血ぞ走る死はわが生きわかれのおとうと    (睡唱群島)
逝いて二十一日二十一本の夏の桔梗(きちかう)剪りつくしたり    (花劇)

化野念仏寺。
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SUMMILUX 15mm F1.7
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

あそびせむとや

塚本邦雄
鐡鉢に百の櫻桃(あうたう)ちらばれりあそびせむとやひとうまれけむ    (天變の書)
葡萄啖ひうきたる齒ぐき嚙みてをり己れの内部(うち)の惡を覺ますと    (装飾樂句)

なおハス。なお穴虫の郷。
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NOKTON 25mm F0.95
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Zuiko ED 8mm F3.5 Fisheye
2-LR5__EE00902-8.jpg
Pentax FAソフト28mmF2.8

百夜の媚

塚本邦雄
かなしけれ白夜(びやくや)白衣(びやくえ)の白虎隊(びやくこたい)百夜(びやくや)の媚藥(びやく)ひらく白蓮(びやくれん)  (新歌枕東西百景 福島県河沼郡会津坂下町白狐)

亀山市辺法寺穴虫の郷。
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Zuiko ED 8mm F3.5 Fisheye
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Pentax FAソフト28mmF2.8
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Zuiko ED 8mm F3.5 Fisheye

その日の夏を

塚本邦雄
後(のち)の月照る水の上(へ)に花合歡(はなねむ)は咲きしだれつつ薄紅の霧    (新歌枕東西百景 岡山県後月郡芳井町花瀧)
母まししその日の夏を戀ひゆきて花ねむの露にまつげぬらしむ    (歌誌『木槿』 1947 7月号)
一茶は「歩いて逃げる螢」を吟じたりわれ憶ふ逃ぐるすべなき螢    (魔王)

長浜市高月町雨森。

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M.ZUIKO 75mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

アダジオの死のすれちがい

塚本邦雄
合歡(ねむ)の花見ずてあり經(ふ)る七月のなんぢ婚姻(こんいん)する勿(なか)れとぞ    (靑き菊の主題)
皮剥ぎし檜を積みて車過ぐ その緩徐調(アダジオ)の死のすれちがひ    (感幻樂)

長浜市高月町雨森。
水車と花のまちづくりをすすめている美しい里です。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 75mm F1.8
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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M.ZUIKO 75mm F1.8

いつも何か

塚本邦雄
尼僧帽(コルネット)鰭ふる尼僧 七月の霞草蚊のごとくみのれば    (靑き菊の主題)
いつも何か毀(こぼ)つ日本の霖雨(ながあめ)に鉛管のつみかさなりし目    (日本人靈歌)
雨衣の下のわが身蒸れつつ淡淡と臭ふ 明らかに神をこばむ    ( 〃 )

長浜市高月町雨森。
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SUMMILUX 15mm F1.7
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SUMMILUX 15mm F1.7
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 17mm F1.8

ひもすがら雨

塚本邦雄
避雷針の反映(かへ)すするどき閃光にたへをり粗(あら)き毛のシャツを着て    (装飾樂句)
櫻桃(あうたう)にひもすがら雨 人間もバケツにて溺死することを得    (黄金律)

大覚寺で結びつながり。
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M.ZUIKO 75mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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SUMMILUX 15mm F1.7

降りゆく安息日

塚本邦雄
霖雨しづけき獸園に今日めぐりあふゲバラのおとうとのやうな獅子    (汨羅變)
ながき雨季の地(つち)の下ゆく地下鐡に降りゆけり安息日の家族たち    (装飾樂句)

琵琶湖。
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 75mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

さみなしにあはれ

塚本邦雄
花合歡(はなねむ)は實をきざしつつさみどりの莢(さや)さやさやとさみなしにあはれ    (毎日新聞1990年7月21日「追悼 前川佐美雄」)

ブログ・デザインを変えました。
コンテンツの質向上は無しに目先を変えて満足するのは、朝三暮四のサルと同類になったかと。
化野念仏寺。
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M.ZUIKO 75mm F1.8

失墜の

塚本邦雄
文月(ふづき)シャワーの銀のしぶきに風邪引いて暑中お見舞申上げず候    (黄金律)
少年はたかきこずゑに枇杷をすすり失墜の種子つつめる果肉    (星餐図)
屋根、綠靑(ろくしやう)をふきて濡れをり屋根裏にすでに軍用犬飼はれゐて    (装飾樂句)

愛宕(おたぎ)念仏寺で。
「愛宕」は「おたぎ」とも読むことを初めて知りました。
愛宕念仏寺だけでなく、全国に「おたぎ」という地名があることや人名に「おたぎ」さんがいること、むかし山背国愛宕郡(やましろのくにおたぎぐん)があったことなど勉強になりました。
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

花屋とざせ

塚本邦雄
朝(あした)より風吹き荒れて七月の遠里小野町の花屋とざせる (新歌枕東西百景 大阪市住吉區遠里小野町)

今日は半夏生とか聞いて、蓮、合歓をそえてスノッブで行くことに。
京都、大沢池で。
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M.ZUIKO 75mm F1.8
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2

七月の墓碑

塚本邦雄
おほぞらを父のこゑ過ぐ七月の墓碑のそびらのわが名の緋文字    (黄金律)

愛宕念仏寺なお。
四枚目は、画像をクリックして拡大すると、水のむこうにいるものがよく分かります。
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2
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M.ZUIKO 17mm F1.8
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NOCTICRON 42.5mm F1.2