Age of Pen

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雪凍ててしづかにめぐり

塚本邦雄
母に未來無し 夕暮と雪凍ててしづかにめぐりやむ風見鶏   (装飾樂句)
(塚本邦雄の短歌は写真と無関係です。塚本邦雄を尊敬していますが、引用した歌はブログの護符かお守りのつもりです。)

杠葉尾で。
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冬の光は母より来ると。 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
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離住(かれず)みに経たるいくとせ。 KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

 塚本邦雄の母は彼が22歳のときに54歳で亡くなったそうです。かれはその死に際して挽歌を百首つくったと聞きます。
 『母に未来無し』と聞いて一瞬母親を突き放したような印象を受けてしまいましたが、すでに故人となった母親だと思うと、未来が無いという言葉も哀憐に満ちたものへと感じます。
 一方で、『母』という言葉に『母国』というイメージを重ねると、また違う世界が見えてくるように思います。

 写真のキャンプションは『冬の光は母より來ると花まだき一樹の柊をにくしみつ』(豹変)と、
『離住(かれず)みに經たるいくとせ季(とき)過ぎて紫苑(しをん)咲く日を母に對(むか)ひつ』(薄明母音)とから。