秋立ちて

塚本邦雄
君よ知るや南の國に天使魚の紫磨金(しまごん)の死の鰭すれちがふ   (黄冠集)
あはあはと
 瞼の裏に秋
  立ちて鸚鵡
   のごとみご
    もるまりあ   (雀羅帖)
(塚本邦雄の短歌は写真と無関係です。塚本邦雄を尊敬していますが、引用した歌はブログの護符かお守りのつもりです。)

四日市市本町。
ここはむかし「明るい商店街」と呼ばれたそうです。
クーラーの音のする家屋もあったので無人ではなさそうでしたが、
アーケードの天井は無論いくつかの店の屋根も落ちてしまっていました。
たしかに明るい。
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KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
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NOKTON 17.5mm F0.95
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NOKTON 17.5mm F0.95
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KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

「紫磨金」は紫色を帯びた純粋の黄金だそうです。
そういえば金色の補色は紫色です。
天使魚はそのままだとエンゼルフィッシュですが、
同じ作者の別の歌の中に出てくる「天使魚」について、
ある歌人は昭和天皇になぞらえて解釈しています。
ヒレ(鰭)もその形をしたものの比喩でしょう。
わたしには金鵄勲章のイメージが浮かびます。
また「君よ知るや南の国に」という詩やオペラや映画があるそうですが、
それらの衒学的な知識とは無縁に、作者は「君」にふつうの意味を含ませている気がします。

コメント

Re: No title

carmencさん、こんばんは。
廃墟、ルーインが好きなのです。
素材として魅力なのですが、わたしの力不足でうまく写真に定着できていません。
なにを見せたいのか、もっと考えなくてはいけないと反省しています。

No title

アーケード街が廃れている感じ分かります
寂しいですね
郊外型大型店舗導入がシャッター街を日本中に増やしました。小泉竹中政権が生み出したものですね。
ここの天窓にはそんな市民の哀愁があります。
そこに力という字が負けないぞという心意気が見えるようですね。
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