勇気がない臆病者

外へ出る勇気がないので、いつもの『記念写真』を撮りました。回想法にどうぞお付き合いを。

生まれてはじめてもらった給料で買ったマミヤプロフェッショナルです。

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pen-f m.zuiko 25mm

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pen-f m.zuiko 25mm

C330を買った翌年にC330fを買い、いつもこの2台にレンズ2、3本持って出かけていました。
フィルムは2台とも同じフィルムを入れるようにして、カラーのときはプリント代が出せないのでポジフィルムでスライドばかりとってました。66判のスライドは迫力があって飽きなかったのですが、スライド枠に入れて映すだけなので、正方形のままノートリミングの写真を撮るのが習慣になりました。

横好き

一昨日はウラ、昨日は正面でしたので、きょうは家のヨコで撮った写真です。
といっても毎度のトタンと窓です。

横には「アブノーマル」といったニュアンスがあるようで、「下手の横好き」というpithecantroupusにふさわしい言葉もあり、横側に目を引かれるのは元々の性癖のようです。季節がズレますが、

 苧環(をだまき)は風にほろぶる 総領の蹴球横好きにして天才  (塚本邦雄)

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

絵空事

赤と青。若い子はいいなあ。

歌はポスターつながりで、
 自衛隊員募集ポスター斜(はす)に裂け「みづからをまもる」てふ繪空事  (塚本邦雄)

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

のウラで

相変わらず何が面白いのといわれそうな写真は、お寺のウラ、お店のウラで撮りました。
ウラは好きです。(むかし〇〇本とか〇〇ビデオというのも好きでした。(汗))

 塋域に白雨 山川呉服店累代の墓碑何ぞしたたる  (塚本邦雄)

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

こちらへいらつしやい

なぜこんなものを撮るのか、自分で自分の目を疑います。でも気になったのです。”青い色”は好きですよ。私の先祖はチルチル・ミチルですから。(ウソ!)

 こちらへいらつしやいシャイロック陸(ろく)でなし梨の花チルチル・ミチル道  (塚本邦雄)

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pen-f m.zuiko 17mm

台風で一日中雨でした。
魔法使いのおばあさんの目を盗んで記念写真をまた。
オリンパス・ペンEES-2です。実家からオリンパスXAをもらった時に一緒についてきました。
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pen-f m.zuiko 25mm

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pen-f m.zuiko 25mm

きょうの短歌は言葉遊びでしょうか。『いらつしやい』 →『シャイロック』 →『陸(ろく)でなし』 →『梨の花』
(なしの花が散る) →『チルチル・ミチル』 →『ミチル』 →『道』。意味が分からないのはわたしの写真に通じているかも。(笑)

明日へあるひは過去へ

カメラを構えながらあれこれと妄想します。誰もいない風景の中に何年もむかしの人影を探します。

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sigma dp0q
この建物が竣工したとき、人々はどんなことを思ったのでしょう。
地方にこんなモダンなものが建ったという誇り。
ここで働く喜びと希望。
給料をもらったら流行の服を買いにいこうという夢。
笑顔が思い浮かびました。


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sigma dp0q
ファサードは単純で簡素です。よくある屋号の看板もありません。
入り口は民家よりも広いのですが、八百屋や駄菓子屋のように広くはありません。
銭湯のように入口が分かれていないし、食堂のように見本のショーウィンドウはありません。
白い扉は医院のようですが、正面の上半分が不釣り合いです。
何かの事務所でしょうか。どんな人が働いていたのでしょうか。


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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm
電気の価値はむかしの方が高かったような気がします。
電気代を払うことにもっと吝嗇だったように思うのは田舎者だからでしょうか。
電気に対する“畏敬”の念があって、それが電気を通す器具への丁寧な仕事になっていたと感じるのです。
単なる街灯とそれを支える鉄のアームですが、機能性だけでない手間仕事を感じます。


 明日へあるひは過去へ時計のねぢ巻くとわが指に夜の蕺藥(どくだみ)臭ふ  (塚本邦雄)

陽の香

古いものがのこっているからといって町が死んでいるわけではありません。クレーンが何かつくっています。パシャ。
ピンボケではありませんよ。これはファッションです。pithecantroupusの個性です。
と、相変わらず苦しい言い訳をしつつ、上ばかり見ている阿呆の写真で。

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

塚本邦雄も、光でと思ったのですが、探し損ねて”陽”で、

 グレープフルーツに西陽の香なにごとも勃(おこ)らぬふしあはせを愛して  (塚本邦雄)

なにごともおこらないのがふしあわせ、といい、
ふしあわせを愛して、という。
こんな言い方は好きです。

まひるの街で

きのうのカボチャの写真は「お使ひなられる方へ 御持ちかえり下さい」に心惹かれて撮りました。「い」を「ひ」と旧仮名遣いで書いた人の年齢が想像され、「に」を省いた書き方に城下町の匂いを嗅いだのです。旧街道に面した家の前はそれぞれきれいに掃き清められ塵ひとつ落ちていません。

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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pen-f m.zuiko 17mm

 幻視街まひる昏れつつ賣る薔薇の卵、雉子の芽、暗殺者(アササン)の繭  (塚本邦雄)

何の罰があたった

きょうあすは所用もあったのに寝たきりです。何も悪いことした覚えがないのになあ。
亀山なお。演武場の雨戸、城跡の木、旧東海道、南瓜です。

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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pen-f m.zuiko 17mm

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

閑日月

いまの亀山は時間が止まった地方都市そのままですが、日中もしずかな町は優しげで好きです。

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pen-f m.zuiko 17mm

記念写真はオリンパスE-P1で、

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pen-f m.zuiko 25mm

シリーズ化されたカメラの初代機にはつくった人の”思い入れ”がうかがえます。
E-P1の軍艦部のエッチングは、機能的にもデザイン的にもあまり意味のないもののように思うのですが、誇らしげな”Since 1959”に微笑んでしまいます。
こういう部分は二代目以降は消えていって、どんどんつまらないカメラになっていくように感じます。
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pen-f nokton 25mm

 閑日月? 戀文の反故(ほご)燒きつくしその灰葱畑に撒きちらす  (塚本邦雄)

城のあるじが

きのうにつづき亀山です。石垣の一部と復元された櫓に城下町だった記憶を残しているようです。

 一國一城のあるじが露草の花もて滿たす夏至の雪隠  (塚本邦雄)

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pen-f m.zuiko 17mm

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pen-f m.zuiko 17mm

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pen-f m.zuiko 17mm

三重県は改選数1で今回ひとりだけ当選します。だれが”あるじ”になるのかなあ。みんな若いなあ。

吾もすみやかに老ゆ

引きこもってばかりいると老化の進行が早まると心配してくれた友人が外へ連れ出してくれました。
となりの亀山市です。

ここはJR東海とJR西日本の接点で、関西線と紀勢線の分岐点だったので、亀山駅といえばむかしは大きな駅でした。
城跡の公園に記念の蒸気機関車がおかれたいました。

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

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olympus e-m5mk2 nocticron 42.5mm

ここは40年前に住んでいた町です。
子供たちがここで生まれ、小学校に通いました。
やっぱり回想法です。

 吾もすみやかに癒ゆ まぼろしの汽罐車を停めて火明(ほあか)りに鹽嘗(な)むる火夫  (塚本邦雄)

アルツハイマーのズノー

pithecantroupusが写真好きだと知って、のこのこと我が家にやってきたカメラも「記念写真」のモデルになってもらいました。
ワルツオートマット44という、ズノー6cm f2.8がついた二眼レフです。

父から”ズノーレンズ”のうわさは聞いていましたが、まさか実物が手に入るとは思っていませんでした。
探せば、ワルツ社のフラッシュガンとフィルターがどこかにあるはずなのですが、記憶がどんどん薄れていってるから見つけるのは無理だろうなあ。(涙)

 花菖蒲祝出征の幟(のぼり)のみおもひだすアルツハイマーの父  (塚本邦雄)

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olympus e-m5mk2 e.zuiko25mm

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olympus e-m5mk2 e.zuiko25mm

ベスト判フィルムを使って4×4cmの写真を12枚撮れると、カメラと一緒にフィルムも一本もらったのですが、まだ撮ったことがありません。
ベストフィルムは細軸なのでフィルムの巻き癖が強いそうです。
ブローニーフィルムを使う66判よりもカメラが小さくなるので、女性向きと宣伝されていたようです。

思い出はあざやかに

撮影に外出していないので家の中で「記念写真」を撮って、回想法で脳の劣化を遅らせたい。切実な願いです。
ということで、今回はオリンパスD2です。

郷愁のD2なので、塚本邦雄も「思い出」で、

 夏風邪にくちびるかわく蜃氣樓(かひやぐら)見しおもひでのあざやかにして  (塚本邦雄)

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olympus e-m5mk2 e.zuiko25mm

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olympus e-m5mk2 e.zuiko25mm

オリンパスDを短期間つかったあとD2に買い換えたのですが、内臓露出計の示すライトバリュー値を読んで絞りとシャッタスピードを決めるというのが、当時すでに他社から出ていた追針式に比べて遅れているように感じました。『ライトバリュー』の勉強にはなりましたが。
発売時には、それまでのペン機種の回転ヘリコイドが直進ヘリコイドになったことが強調されました。ヘリコイドを動かすレバーのスムースな動きに感動した覚えがあります。

ザクロ萌え

グラジオラスの歌が歌集「緑色研究」の『国王Lと哲学者Nによせる脚韻二十行詩』にあるのを忘れていました。以前にも引用したかもしれません。信用ならないのはpithecantoroupusの頭です。

 神空に治しめさざる野の夜をグラジオラスが類ひなき花序  (塚本邦雄)

が、肝心のグラジオラスの写真がなくて、かわりに隣家のザクロの花です。
はやく実にならないかなあ。
あっ、盗んだりしませんよ、写真撮るだけです。でも、一粒ぐらいならいいかな。一粒だけ。

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olympus e-m5mk2 om.zuiko50mm

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olympus e-m5mk2 om.zuiko50mm

 柘榴萌えてまだ鼻聲のイグナシオ神父に葛根湯たてまつる  (塚本邦雄)

国王Lと哲学者Nはルートヴィヒとニーチェとどこかで読んだ記憶があります。